同じGeminiを開いているのに、どのアカウントでログインしているかで、入力したデータの扱いが正反対になります。ここを知らずに、個人アカウントで仕事の資料を貼り付けている人はかなり多いはずです。
結論から書きます。仕事用や学校用のGoogle Workspaceアカウントなら、あなたの入力は人にも見られませんし、ドメイン外でのモデル学習にも使われません。これはGoogleの公式プライバシーハブに明記された契約上の扱いです。一方で個人の無料アカウントは、既定のままだと会話の一部が人によってレビューされ、サービス改善や機械学習の開発に使われます。
私が2026年7月30日にGoogleの公式ドキュメントを両方読み比べて確認した内容を、そのまま整理します。
結論 アカウントで扱いがこう変わる
ひとことで言えば、仕事用や学校用のアカウントは守られていて、個人の無料アカウントは既定では守られていません。並べると差がはっきりします。
| 項目 | 個人アカウント(既定) | Workspace(仕事用・学校用) |
|---|---|---|
| 人によるレビュー | ある | 無い |
| モデルの学習への利用 | ある | 許可なくドメイン外での学習には使われない |
| 設定でオフにできるか | できる(アクティビティの保存をオフ) | 既定で保護されている |
| データの保持 | 18か月(3か月または36か月に変更可) | Workspace契約の条項に従う |
Workspaceの公式にはこう書かれています。

お客様のコンテンツが他のお客様のために使用されることはありません。お客様のコンテンツは、人間によってレビューされることも、許可なくお客様のドメイン外で生成 AI モデルのトレーニングに使用されることもありません。
同じページで、チャットとアップロードしたファイルについても同様の保証が明記されています。2026年7月16日にNotebookLMがGemini Notebookへ改称されたあとも、Gemini NotebookはWorkspaceのコアサービスとして、組織のWorkspace契約の対象になると書かれています。
個人アカウントで学習をオフにする手順
個人のGoogleアカウントで使っている場合は、自分で設定を変える必要があります。やることは「アクティビティの保存」をオフにするだけです。

- Geminiアプリを開く
- 設定からアクティビティの画面を開く
- アクティビティの保存をオフにする
オフにすると、以後の会話が保存されなくなり、モデルの改善にも回されなくなります。保持期間だけ変えたい場合は、既定の18か月を3か月または36か月に切り替えることもできます。
オフにしても消えないものがある
ここが、この記事でいちばんお伝えしたい部分です。設定をオフにしても、そして履歴を削除しても、すでに人のレビューに回ったチャットは消えません。公式にはっきりこう書かれています。

アクティビティを削除しても、サービス プロバイダがすでに確認した過去のチャットは Google アカウントから切り離された状態で保存されているため、削除されません。このようなチャットは、最長で 3 年間保存されます
Googleアカウントとは切り離された状態になるとはいえ、最長3年という期間はなかなかのものです。いや、これを知ったときは正直ちょっとひやっとしました。
だから順番が大事なんです。「入れてしまってから設定をオフにする」では間に合いません。入れる前に、そのアカウントでいいのかを決める。この一手間だけで、あとから取り返せない事態を避けられます。
実際に自分のアカウントの設定画面を開いて確認したところ、説明文にもう1つ大事な但し書きがありました。「この設定がオフの場合でも、Gemini での応答やセキュリティ維持のために、チャットは 72 時間保存されます」と書かれています。オフにすれば一切残らない、というわけではありません。
実務での線引き
長々と設定の話をしましたが、運用としてはこれくらいシンプルでいいと思います。
- 会社や学校の資料 … 会社や学校から配られたアカウントで使う。個人アカウントには貼らない
- 顧客の個人情報や未公開の数字 … アカウントの種類にかかわらず、まず社内ルールを確認する
- 自分の勉強や趣味の調べ物 … 個人アカウントで問題なし。気になるならアクティビティの保存をオフに
会社アカウントを持っていない状態で業務データを扱うなら、そもそもツール選び以前の問題になります。管理者に相談するのが結局いちばん早いです。
なお、Workspaceでも「許可なく」という条件付きの表現である点は押さえておいてください。組織として明示的に許可した場合の扱いは、契約と管理者の設定しだいです。最終的な判断は、必ず自社の契約内容と公式の記載で確認してください。
Gemini Notebookそのものの上限や課金の考え方はNotebookLMのソース上限で整理しています。
よくある質問
Q. 無料のGoogleアカウントは全部学習に使われますか。
A. 既定ではデータがGoogleのプロダクトやサービス、機械学習技術の開発に使われると公式に書かれています。アクティビティの保存をオフにすれば、以後の会話は対象外になります。
Q. オフにすると履歴が見られなくなりますか。
A. 保存されなくなるので、過去のやり取りをさかのぼる使い方はできなくなります。利便性と引き換えの設定です。
Q. Gemini Notebookに入れた資料も同じ扱いですか。
A. Workspaceでは、Gemini Notebookもコアサービスとして組織の契約の対象になると明記されています。個人アカウントの場合はGeminiアプリと同じ考え方で判断してください。
Q. 会社のアカウントなら何を入れても安全ですか。
A. Googleが保証しているのはデータの扱いであって、社内ルールの遵守は別の話です。顧客情報や機密情報については、自社の規程を先に確認してください。