「Macを閉じたらClaude Codeのセッションが消えた」「EC2でClaude Codeを動かしたいけど、何をインストールすればいいのかわからない」——そんな経験、ありませんか?
Claude Codeを使い始めると、ローカルPCの制約という壁にぶつかるのは時間の問題です。長時間タスクを走らせながら離席したら処理が止まっていた、スマホから承認しようとしたら方法がわからなかった、EC2やVPSで動かしたいけど何が必要なのかよくわからない。こういった悩みは、今やClaude Codeユーザーの間で最も多く語られるテーマになっています。
この記事では、SSH接続・Remote Control・リモートサーバー運用という3つのアプローチを徹底比較し、あなたの状況に最適な答えを導き出します。EC2にClaude Code本体のインストールが必要かどうか、Macを閉じると処理は止まるのか、2026年2月にリリースされた公式新機能との違いは何か——すべてこの一記事で解決します。
この記事で学べること
- SSH接続でClaude Codeを使う場合にEC2やリモートサーバーへのClaude Code本体インストールが不要な理由と仕組み
- 2026年2月リリースのRemote Control機能とSSH接続の根本的な違いと、どちらを選ぶべきかの判断基準
- Macを閉じてもセッションを維持するための実践的な構成方法と、tmux・Tailscaleを活用した具体的な手順
- Claude CodeのSSH接続とは何か?「UIはローカル、実行はリモート」という革新的な発想
- 3つの実行環境を完全比較!ローカル・SSH・Remoteの違いを整理する
- 2026年2月登場のRemote Controlとは?SSHとの根本的な違い
- PCを閉じても止まらない!AWS EC2で常時稼働環境を構築する方法
- スマホからClaude Codeの承認をする!子育て中エンジニアも実践する構成
- SSH接続中のMCP設定には要注意!見落としがちな落とし穴
- SSHで1文字打つと100パケットも飛ぶ?知っておきたいSSHの隠れた仕様
- 「接続したのに何も動かない」現実でよくぶつかる失敗と、その具体的な解決法
- tmuxをClaude Code専用に最適化する!知られていない上級テクニック
- Claudeだからできる!リモートSSH環境で威力を発揮するプロンプト集
- Desktop版とCLI版のSSH接続の違い——見落とされがちな重要な差
- moshでSSH接続の弱点「ネットワーク断絶」を根本から解決する
- コスト現実論VPS・EC2・自宅PCの月額コスト比較と正直な選び方
- ぶっちゃけこうした方がいい!
- Claude CodeのSSH接続とリモート環境に関するよくある疑問
- まとめ
Claude CodeのSSH接続とは何か?「UIはローカル、実行はリモート」という革新的な発想

AIのイメージ
Claude CodeのSSH接続を一言で表すなら、「操作画面は手元のPCにあり、実際の処理はリモートマシンで行われる」という仕組みです。Claude Code Desktopをインターフェースとして使いながら、EC2やVPSなどのリモートマシン上でコマンドを実行できます。
多くの人が最初に誤解するのが「EC2にClaude Codeをインストールしなければいけない」という思い込みです。結論から言うと、EC2側へのClaude Codeのインストールは一切不要です。実際にClaude Code CLIが入っていないUbuntuのEC2インスタンスに接続しても、何の問題もなく動作します。
仕組みはこうなっています。Claude Code Desktop(ローカルPC)がSSHでEC2に接続し、ファイル操作やコマンド実行を行います。AIの推論処理(Claude Opus 4.6などのモデルによる思考)はAnthropicのクラウド上で動いており、EC2はあくまで「コマンドの実行場所」として機能するだけです。EC2側に必要なのは、実際に使いたいツール(git、Python、Node.jsなど)だけで十分です。
SSH接続後に「このセッションはどこで実行されていますか?」と聞くと、Claude Desktopが自動的にいくつかのコマンドを実行して環境情報を収集し、EC2のホスト名やスペックを正確に返してくれます。接続直後には「Gathered system information: Ubuntu 22.04, 2 CPU cores, 3.7GB RAM available」のようなメッセージが自動表示され、Claude Desktopが接続時に環境情報を先読みしていることがわかります。
3つの実行環境を完全比較!ローカル・SSH・Remoteの違いを整理する
Claude Codeには大きく分けて3つの実行環境があります。それぞれの特徴を理解することが、最適な使い方を選ぶための第一歩です。
| 環境 | 実行場所 | PC終了時の挙動 | MCPの利用 | IAMロール |
|---|---|---|---|---|
| ローカル | 手元のPC | セッション終了 | 利用可能 | 設定次第 |
| SSH接続 | リモートマシン | SSH切断→処理停止 | EC2側設定が必要 | 利用可能 |
| Remote(クラウド) | Anthropicクラウド | 処理継続 | 利用不可 | 利用不可 |
SSH接続とRemoteの違いは特に重要です。SSH接続はPCを閉じると処理が止まりますが、IAMロールが使えてMCPも設定次第で利用できます。一方でRemoteはPCを閉じても処理が継続しますが、MCPやIAMロールは使えません。どちらが優れているというわけではなく、用途によって使い分けることが大切です。
また、SSH接続ではセッション引き継ぎ(”Continue in another surface”)が利用できないことも覚えておきましょう。公式ドキュメントにも明記されており、SSH接続中のセッションを別のデバイスやウィンドウで引き継ぐことはできません。ローカル環境やRemote環境であれば、この機能が利用可能です。
2026年2月登場のRemote Controlとは?SSHとの根本的な違い
2026年2月25日、AnthropicはClaude CodeにRemote Controlという新機能をリリースしました(リサーチプレビュー)。これはSSH接続とは全く異なるアプローチで、多くのユーザーが混同しがちな機能です。
Remote Controlは一言でいうと「ローカルで動いているClaude Codeのセッションを、スマホやブラウザから操作する機能」です。ターミナルで`claude remote-control`を実行するだけで、セッションURLとQRコードが表示されます。スマホでQRコードを読み取れば、claude.aiのコードインターフェースやClaudeアプリから同じセッションに接続できます。
特筆すべき点は、すべての処理はローカルマシン上で継続して動き続けるという点です。クラウドに処理が移行するわけではなく、ファイルシステム・MCPサーバー・ツール・プロジェクト設定はすべてローカルのまま使えます。Remote Controlはあくまで「窓口」を増やすものであり、実行環境を変えるものではありません。
ただし、重要な注意点があります。Remote ControlはMacのスリープ問題を解決しません。公式ドキュメントにも「Terminal must stay open」と明記されており、ローカルマシンが寝てしまえばセッションも止まります。スマホから操作できるようになっても、PCの電源が入っていることが前提です。
Remote Controlは現時点でPro・Max・Team・Enterprise各プランで利用可能ですが、TeamとEnterpriseはデフォルトでオフになっており、管理者がClaude Code管理設定でRemote Controlのトグルを有効にする必要があります。また、Claude Codeのバージョンv2.1.51以降が必要です。
PCを閉じても止まらない!AWS EC2で常時稼働環境を構築する方法
「Macを閉じてもClaude Codeを動かし続けたい」というニーズに対する最も確実な答えが、AWS EC2などのクラウドサーバー上でClaude Codeを常時稼働させる構成です。
海外の開発者コミュニティでは、VPSにClaude Codeを置く手法がすでに定着しています。共通する発想は「サーバーは寝ない。tmuxは落ちない。」というシンプルなものです。
EC2構成の基本的な流れは以下の通りです。まず、Ubuntu 22.04 LTSなどのEC2インスタンスを起動します(t3.medium以上推奨)。次に、EC2上にtmuxをインストールし、tmuxセッションの中でClaude Codeを起動します。こうすることで、SSH接続が切れてもClaude Codeのプロセスはtmuxセッション内で生き続けます。再接続時は`tmux attach`コマンドで同じ画面に戻るだけです。
EC2でClaude Codeを使う場合のAWS認証は、IAMロール方式が最も推奨されます。EC2インスタンスにIAMロールを付与することで、アクセスキーやシークレットキーをEC2上に保存する必要がなくなります。また、Claude Code CLI自体はインストール不要ですが、gitやPython・Node.jsなど実際に使うツールは必要に応じてインストールしておきましょう。
コスト面では、コーディングしない時間はEC2インスタンスを停止しておくことで大幅に節約できます。平日8時間だけ稼働させる場合、EC2は月10ドル程度(EBS費用約2.4ドル別途)に抑えられます。
スマホからClaude Codeの承認をする!子育て中エンジニアも実践する構成
幼い子どもを育てながらコーディングをしていると、「トイレ!」「こぼした!」のひと声でPCの前から離れなければならない場面が頻繁に訪れます。そのたびにClaude Codeが承認待ちで止まり、30分後に戻ったらまだ待機状態だった——そんな経験をしている開発者は少なくありません。
スマホからClaude Codeを操作するための構成として、現在最も使われているのは以下の組み合わせです。
- TailscaleスマホとPCを安全につなぐVPN。ルーター設定やポート開放が不要で、WireGuardベースの高いセキュリティが特徴。
- tmuxSSH接続を切ってもClaude Codeのセッションを維持し続けるターミナルマルチプレクサ。
- Termius(iOSまたはAndroid)スマホ用SSHクライアント。無料版でも十分使えて、Face IDロックも設定可能。
- Pushover承認待ちになったことをプッシュ通知で知らせるサービス。監視スクリプトと組み合わせることで、Claude Codeがアクション待ちになった瞬間にスマホへ通知が届く。
この構成の利点は、安定性とシンプルさにあります。TailscaleはAWSの公式パートナーでもあり、SSH接続をTailscaleネットワーク内に限定することでセキュリティも確保できます。スマホを紛失した場合はその端末の鍵だけを削除すれば済むため、セキュリティの切り分けも明確です。
Remote Controlが登場した現在、スマホからの操作はさらに簡単になっています。ただし、Remote Controlはローカルマシンが起動している前提ですので、常時稼働が必要な場合はEC2などのサーバー構成と組み合わせる必要があります。
SSH接続中のMCP設定には要注意!見落としがちな落とし穴
SSH接続でClaude Codeを使う際に、多くのユーザーがハマる落とし穴があります。それがMCP(Model Context Protocol)の設定問題です。
Claude Desktopのチャット画面でSlack MCPやGitHub MCPを設定していても、SSH Sessions中には一切使えません。理由はシンプルで、SSH Sessions中は作業環境がEC2になるため、Claude CodeはMCPの設定をEC2上に探しに行くからです。EC2側の`~/.claude.json`に設定がなければ、どれだけローカルで設定していても意味がありません。
SSH Sessions中にMCPを使いたい場合は、EC2側の`~/.claude.json`にMCPサーバーを設定する必要があります。ただし、Slackトークンなどの認証情報をEC2上に保存することになるため、セキュリティ面でのトレードオフが生じます。この点は十分に考慮した上で設定を進めてください。
一方でRemote Controlはローカルで動作するため、ローカルで設定したMCPサーバーをそのまま利用できます。MCPを多用するワークフローであれば、Remote Controlのほうが圧倒的に扱いやすいでしょう。
SSHで1文字打つと100パケットも飛ぶ?知っておきたいSSHの隠れた仕様
これは少しマニアックな話ですが、Claude Codeをリモート環境で使う開発者にとって知っておく価値のある内容です。
あるゲーム開発者がSSH経由でホストするTUIゲームのパフォーマンスを調査していたところ、1回のキー入力に対して約100個ものパケットが送信されるという現象を発見しました。Claude Codeを使って`tcpdump`でパケットキャプチャを分析したところ、パケットの66%が36バイトの謎のデータで占められており、それが約20ミリ秒間隔で送信されていることがわかりました。
これはSSHに2023年に追加された「キーストロークタイミングの難読化(keystroke timing obfuscation)」機能によるものです。異なる文字をタイプする速度でどの文字を入力しているかが推測できてしまうという攻撃手法に対し、SSHはキーストロークと一緒に大量の「チャフ(おとり)」パケットを送信することで、攻撃者が実際のキー入力タイミングを特定するのを困難にしています。
通常のSSH利用では安全性を高める優れた機能ですが、レイテンシが重要なリアルタイムゲームやパフォーマンスクリティカルなシステムでは大きなオーバーヘッドになります。ローカルネット内での作業など、セキュリティ的に安全な範囲では`ObscureKeystrokeTiming=no`オプションで無効化を検討することも一つの選択肢です。
「接続したのに何も動かない」現実でよくぶつかる失敗と、その具体的な解決法

AIのイメージ
理論はわかった、でも実際に手を動かすと必ずどこかでハマる——これがClaude CodeのSSHリモート環境構築で誰もが通る洗礼です。ここでは「なぜか接続できない」「セッションが突然消える」「スマホからつながらない」という3大トラブルを、実体験ベースで深掘りします。
トラブル1UbuntuでSSHサービス名を間違えて10分ムダにした話
これは海外の開発者コミュニティで繰り返し語られるあるある話です。LinuxディストリビューションによってSSHサービスの呼び名が違います。多くのディストリビューションでは`sshd`ですが、Ubuntuでは`ssh`です。「`sudo systemctl status sshd`でステータス確認しようとしたらエラーになる」「`sudo service sshd start`で起動しようとしても反応がない」という状況は、単純にサービス名が違うだけで起きています。Ubuntuを使っているなら`sudo systemctl status ssh`が正解です。些細なことですが、知らないと本当に詰まります。
トラブル2Macのスリープ設定を忘れてリモートから締め出された
Tailscaleを入れてSSH設定も完璧にしたのに、外出先からMacに繋がらない——このパターンで多いのがMacのスリープ設定の見落としです。Macはデフォルトで電源アダプタ接続時でも、一定時間が経過するとシステムをスリープします。スリープするとSSH接続ができなくなります。システム設定の「バッテリー」→「ネットワークアクセスのためにスリープ解除」をオンにするか、`caffeinate -i`コマンドでスリープを防ぐ必要があります。また、ファイアウォールの設定でSSHポート(22番)が許可されているかも確認してください。「設定は完璧なはずなのに繋がらない」の大半はこの2点のどちらかです。
トラブル3tmuxを「exit」で終了してしまってセッションが消えた
tmuxを使い始めたばかりのころ、誰もが一度はやらかすミスがこれです。tmuxセッションを「切り離す(detach)」のではなく、ターミナルに`exit`と打ち込んでtmuxセッションごと終了させてしまうパターンです。tmuxから安全に抜けるには、Ctrl+b を押してから d というキー操作で「デタッチ」します。この操作をするとセッションはバックグラウンドで生き続け、後から`tmux attach`コマンドで同じ状態に戻れます。`exit`を打つとセッションが完全に終了してしまい、Claude Codeの作業コンテキストも消えます。この違いを体で覚えるまでは、メモに貼っておくことをおすすめします。
tmuxをClaude Code専用に最適化する!知られていない上級テクニック
tmuxはただの「セッション維持ツール」ではありません。Claude Codeと組み合わせることで、複数のAIエージェントを同時に走らせたり、プロジェクトごとに環境を切り替えたり、長時間タスクのログを後から追跡したりと、開発体験を根本から変える使い方ができます。
複数プロジェクトをtmuxで並列管理する
プロジェクトAのリファクタリングをClaude Codeに任せながら、別のtmuxウィンドウでプロジェクトBのバグ修正を別のClaude Codeインスタンスに投げる——これが現実的にできます。セッションに名前をつけておけば、どのセッションがどのプロジェクトか一目瞭然です。
「`tmux new -s project-a -c ~/projects/project-a`」でプロジェクトAのセッションを作り、「`tmux new -s project-b -c ~/projects/project-b`」でプロジェクトBのセッションを作ります。切り替えは「`tmux switch -t project-a`」で一瞬です。Claude Codeの創始者たちも、このようにtmuxで複数ウィンドウやセッションを管理するワークフローを公式に推奨しています。
スクロールバッファを増やしてClaude Codeの長い出力を見逃さない
Claude Codeはファイル変更やコマンド実行の結果を大量のテキストで返すことがあります。デフォルトのtmuxのスクロールバッファは少なく、重要な出力が消えてしまうことがあります。`~/.tmux.conf`に「`set -g history-limit 50000`」と書いておくと、5万行分のスクロール履歴が保持されます。AIエージェントが長時間作業した後に「何をやったのか確認したい」というときに、この設定が効いてきます。
Claude Codeの通知をtmux内で正しく機能させる
tmuxの内側でClaude Codeを動かしているとき、デフォルト設定ではターミナルの通知機能やプログレスバーがtmuxに遮断されて外側に届きません。公式ドキュメントによれば、`~/.tmux.conf`に以下の設定を追加することで通知のパススルーが有効になります。
set -g allow-passthrough on
この一行でiTerm2・Kitty・Ghosttyなどの対応ターミナルにClaude Codeの通知が届くようになります。macOSのデフォルトTerminal.appはこのパススルー非対応なので、通知を受け取りたい場合はNotification Hooksを別途設定する必要があります。
Claudeだからできる!リモートSSH環境で威力を発揮するプロンプト集
Claude Codeをリモート環境で使うときに特に効果を発揮するプロンプトをまとめます。これらはリモートサーバー上のファイルシステムやコマンド実行環境をフル活用できるClaude Code特有のアプローチです。
プロンプト1EC2環境の自己診断と最適化提案
SSH接続直後に次のように問いかけると威力を発揮します。「このサーバーの現在のリソース使用状況を確認して、Claude Codeを快適に動かすために最適化すべき点があれば提案してください。ディスク使用量・メモリ・CPUも確認して、問題があれば解決策まで実行してください」
これを投げるとClaude Codeは`df -h`・`free -m`・`top`・`uname -a`などのコマンドを自動で実行し、環境の現状を把握した上で「スワップが不足しています。以下のコマンドで追加しますか?」のような具体的な提案までしてくれます。人間がコマンドを一つ一つ打つ必要がありません。
プロンプト2CLAUDE.mdを使ったリモート環境専用の行動指針設定
CLAUDE.mdはClaude Codeにプロジェクト固有のルールを覚えさせるための設定ファイルです。リモートサーバー上のプロジェクトルートにCLAUDE.mdを置くことで、SSH接続するたびに同じコンテキストをClaude Codeに持たせることができます。例えば「このサーバーはAWS EC2のap-northeast-1で動いています。コマンド実行前に必ずdry-runで確認してください。本番DBへの直接接続は禁止です」という内容を書いておくと、接続のたびに同じ注意事項を伝える手間がなくなります。
SSH接続中でも`CLAUDE.md`の参照先はリモートマシン側になるため、ローカルのCLAUDE.mdとは別にリモート専用のCLAUDE.mdを作っておくことがベストプラクティスです。Claude Code Desktopの設定画面で「Create a CLAUDE.md with instructions for this codebase」を選ぶと、接続先のプロジェクトに合わせたCLAUDE.mdを対話形式で作成してくれます。
プロンプト3長時間タスクの「進捗チェックポイント」を仕込むプロンプト
リモートサーバーで数時間かかる大規模リファクタリングや移行作業をClaude Codeに任せるとき、途中でどこまで進んでいるかわからなくなることがあります。そこで有効なのが「作業ログをファイルに書き出しながら進める」という指示です。「この作業を進めながら、主要なステップが完了するたびに~/claude-progress.logに日時と完了内容を記録してください。問題が発生した場合もそこに書いてください」というプロンプトを添えておくと、スマホからSSHで確認したときに`cat ~/claude-progress.log`の一行で現状を把握できます。
プロンプト4AWS IAMロールを活用したリソース調査の自動化
EC2にIAMロールを付与してAWS CLIを使える環境であれば、次のようなプロンプトが強力です。「このEC2が接続しているRDSインスタンスの現在の接続数とスロークエリを確認してください。また、S3バケットの使用量を一覧化して、過去30日間アクセスのないオブジェクトがあれば報告してください」
EC2上で直接AWS CLIコマンドが実行できるため、IAMロールで許可されたリソースへのアクセスが認証情報なしで行えます。ローカルPCから同じことをしようとすると`aws login`やクレデンシャルの管理が必要になりますが、EC2上では不要です。これがEC2+SSH接続の隠れた強みです。
Desktop版とCLI版のSSH接続の違い——見落とされがちな重要な差
Claude Code DesktopアプリとCLI(コマンドライン)では、SSH接続の扱い方に重要な違いがあります。公式ドキュメントによれば、Desktop版のSSH接続ではリモートマシンにClaude Codeがインストール済みであることが前提です。一方で、CLIから`claude ssh
2026年3月に発見されたバグとして、`claude ssh
Desktop版でのSSH接続と、CLIでのSSH操作は用途が異なります。Desktop版はGUIで視覚的にファイル差分を確認しながらリモート環境の開発をしたいときに向いており、CLIは軽量にコマンドを実行したいとき、またはtmuxと組み合わせてセッションを維持したいときに向いています。両者を用途によって使い分けることが、現時点での最適解です。
moshでSSH接続の弱点「ネットワーク断絶」を根本から解決する
SSH接続の最大の弱点はネットワークが一瞬でも途切れるとセッションが切断されることです。電車のトンネルを通過した、Wi-Fiが一時的に不安定になった——そのたびにSSH接続が落ちてtmuxに再接続する手間が生じます。
この問題を根本から解決するのがmosh(Mobile Shell)です。moshはSSHの代替プロトコルで、TCPではなくUDPを使って通信します。これにより、ネットワークが一時的に切れても接続が維持され、繋がった瞬間に自動で再開します。
実際にある開発者は「電車でトンネルに入った瞬間にSSH接続が切れてしまい、出てきたらmosh接続が一瞬止まっただけでまた復活した」という体験を共有しています。tmuxがセッション永続性を担い、moshが接続永続性を担う——この2つを組み合わせることで「切れない開発環境」が完成します。
moshはサーバー側にもインストールが必要(`sudo apt install mosh`)で、ファイアウォールでUDPポート60000〜61000番を開ける必要があります。設定の手間はありますが、外出先や電車内でClaudeCodeを使うなら導入する価値は十分あります。
コスト現実論VPS・EC2・自宅PCの月額コスト比較と正直な選び方
「常時稼働環境を作りたいけど、コストが心配」という声は多いです。ここでは2026年現在の現実的なコスト感を整理します。
自宅のMacやLinuxPCをサーバーとして使う構成は、電気代以外のランニングコストはほぼゼロです。Tailscaleの無料プランで3台まで接続でき、tmuxとSSHは無料です。Claude Code本体のサブスクリプション(ProプランまたはMaxプラン)だけ払えばいいので、最も低コストです。ただし、自宅PCが常時起動している必要があり、電気代と騒音の問題があります。
VPSを使う場合、月5〜10ドル程度のプランでClaude Codeを動かすには十分なスペックが確保できます。これにClaudeのサブスクリプション費用を合わせると月25〜30ドル程度です。EC2の場合はt3.mediumで平日8時間稼働であれば月12〜15ドル程度に抑えられます。
重要な視点は「EC2やVPSはコンピューティングを速くするわけではない」ということです。Claude Codeのモデル推論はAnthropicのクラウドで行われるため、どんなに高スペックなEC2を使っても推論速度は変わりません。EC2やVPSに求めるのは「寝ないこと」だけです。だから安いプランで十分機能します。
ぶっちゃけこうした方がいい!
ここまで読んでくれた方には正直に言います。個人的にはこうしたほうが、ぶっちゃけ楽だし効率的だと思っています。
まず、Remote Controlが使える状況ならSSHを無理に使う必要はないです。Remote Controlはセットアップが圧倒的に簡単で、ローカルのMCP設定がそのまま引き継がれる。スマホのUI体験もSSH+tmuxのターミナル画面よりはるかに快適です。「机を離れる間も承認できればいい」というニーズの大半はRemote Controlで解決できます。
ただし、本当にPCを閉じても動かし続けたいなら、EC2+tmuxの組み合わせが唯一の正解です。Remote ControlはPCが起動している前提なので、ここだけは代替がありません。月10〜15ドルのEC2を一台用意して、そこをClaude Codeの「家」にする発想が最終的には一番楽です。
そして、もう一つ声を大にして言いたいのがCLAUDE.mdへの投資です。SSH接続するたびに同じコンテキストを毎回説明するのは時間のムダです。リモートマシン側に「このサーバーは何のためにあって、どんなルールで動かすのか」を書いたCLAUDE.mdを置いておくだけで、接続のたびにClaude Codeが自動でそれを読み込んで作業を始めてくれます。この設定コストは一回きりで、リターンは接続するたびに積み上がります。
「SSHが必要かどうか」という問いに対する本当の答えは、あなたのワークフローがどこで止まっているかによります。「PC前にいるときしか作業できない」なら必要ない。「PC閉じても動かし続けたい」なら必要。「スマホから承認したいだけ」ならRemote Controlで十分。この切り分けを最初から意識しておくだけで、余計なセットアップに時間を溶かさずに済みます。
技術は目的のための手段でしかないので、一番シンプルに自分の課題を解決できる構成を選んでください。その答えは人によって違います。でも「とりあえず全部やっておく」は、間違いなく一番非効率です。
Claude CodeのSSH接続とリモート環境に関するよくある疑問
EC2にClaude Codeをインストールする必要はありますか?
不要です。これがSSH Sessions機能の最大の特徴の一つです。Claude Code Desktopはローカルで動き、AIの推論処理はAnthropicのクラウドで行われます。EC2はコマンドを実行する場所として機能するだけなので、Claude Code CLIのインストールは必要ありません。EC2側には実際に使いたいツール(git、Python、Node.jsなど)だけを用意すれば十分です。
Macを閉じるとClaude Codeの処理は止まりますか?
SSH接続を使っている場合は止まります。PCを閉じるとSSH接続が切断され、実行中の処理も終了します。処理を継続させたい場合は、EC2などのサーバー上でtmuxを使ってClaude Codeを動かすか、AnthropicのRemote(クラウド)環境を利用してください。Remote環境はAnthropicのクラウド上でClaude Codeが動作するため、ローカルPCの状態に依存しません。
Remote ControlとSSH接続はどちらを選べばいいですか?
用途によって異なります。「机を離れた間もClaude Codeの作業を監視・承認したい」という場合はRemote Controlが最適で、セットアップも簡単です。「Claude Codeだけでなくリモートマシン全体の開発環境にアクセスしたい」「IAMロールを使いたい」「PCを常時起動したくない」という場合はSSH接続とEC2の組み合わせが向いています。Remote Controlはローカルマシンが起動している前提ですが、SSHとEC2の組み合わせであればPCを閉じてもセッションが維持されます。
SSH接続中にMCPは使えますか?
ローカルで設定したMCPはそのままでは使えません。SSH Sessions中は作業環境がリモートマシンになるため、MCPの設定もリモートマシン側の`~/.claude.json`を参照します。リモートマシン側にMCPサーバーを設定すれば利用できますが、SlackトークンなどをリモートマシンWのに保存することになるためセキュリティ面での検討が必要です。MCPを多用するワークフローであれば、ローカルのMCP設定をそのまま使えるRemote Controlが適しています。
まとめ
Claude Codeにおける「SSHやリモート接続は必要か?」という問いに対する答えは、あなたの使い方次第です。ただ、核心となる知識をおさらいしましょう。
EC2などのリモートマシンにClaude Code本体のインストールは不要です。SSH接続の仕組みを理解すれば、リモートサーバー上の開発環境をそのままClaude Codeで活用できます。PCを閉じても処理を止めたくない場合は、EC2上でtmuxを使った常時稼働環境の構築が最も確実な解決策です。2026年2月にリリースされたRemote Controlは、スマホやブラウザからローカルセッションを操作できる公式機能として非常に便利ですが、ローカルマシンが起動していることが前提です。MCPを使う場合は、SSH接続かRemote Controlかによって設定場所が変わるため、混乱しないよう注意が必要です。
「サーバーは寝ない、tmuxは落ちない」——この発想を軸に、自分の開発スタイルに合った環境を構築してみてください。Claude Codeとリモート環境の組み合わせは、あなたのコーディング体験を大きく広げてくれるはずです。


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