Suno AIで伴奏だけを出力する完全ガイド!ステム分離からMIDI変換まで2026年最新版

SUNO

「Suno AIで作った曲、ボーカルが邪魔で伴奏だけ使いたいんだけど…どうすればいいの?」そんな疑問、あなただけじゃないんです。YouTubeのBGMに使いたい、カラオケを作りたい、DTMで取り込んでリアレンジしたい、理由はそれぞれですが、Suno AIで伴奏のみを出力したいというニーズは急増しています。しかも2025年9月にリリースされたV5モデルとSuno Studio(AI内蔵DAW)の登場で、その方法は以前とはまるで別次元になっていました。この記事を読めば、初心者でも迷わず伴奏だけを抜き出せて、さらにプロ級の活用まで見えてきます。

ここがポイント!
  • Suno AIで伴奏だけを出力する方法は大きく3パターン存在し、目的によって使い分けが必要。
  • 2026年現在、V5モデルとSuno Studioの登場で最大12トラックのステム分離とMIDIエクスポートが現実に。
  • 伴奏のみの出力精度には限界もあり、DAWとの組み合わせによる後処理で完成度を大きく高められる。
  1. Suno AIで伴奏のみを出力する3つの方法
    1. 方法①生成時に最初からインストゥルメンタルを指定する
    2. 方法②ステム分離でボーカルトラックを除去する
    3. 方法③Coverまたはカバー機能でメロディをインストに変換する
  2. Suno Studio登場でここまで変わった!V5時代の伴奏出力の実力
    1. 最大12ステム書き出しとDAW連携
    2. MIDIエクスポートで音源差し替えが可能に
    3. Suno V5が実現した44.1kHzスタジオ品質の伴奏
  3. 用途別!伴奏のみ出力の賢い使い方
    1. YouTube・SNS動画のBGMとして使う
    2. DTMのリアレンジ素材として使う
    3. カラオケ風の伴奏を作る
  4. Suno AIの各プランでできる伴奏出力の比較
  5. Suno AIだからこそ使える!伴奏専用プロンプトの書き方と実例集
    1. 伴奏プロンプトの黄金法則「4要素構成」
    2. 用途別・コピペで使えるプロンプト実例
    3. Suno AIだけで使える構造タグで伴奏の展開をコントロールする
  6. 現場でよく直面するリアルな悩みと、その解決策
    1. 問題①「no vocalsと書いたのにボーカルが入ってくる」
    2. 問題②「ステム分離したら伴奏に薄くボーカルが残っている」
    3. 問題③「ステム分離に50クレジット払ったのに2〜3トラックしか出てこなかった」
    4. 問題④「BPMがDAWのグリッドと合わなくて後処理が大変」
    5. 問題⑤「長い曲を生成したら後半でボーカルが突然入ってきた」
  7. Suno AIの伴奏出力をDAWと組み合わせるプロのワークフロー
  8. 伴奏出力のクオリティを1段階上げるSuno AIの隠れた便利機能
    1. Weirdnessスライダーで音楽の個性をコントロールする
    2. Style Influenceスライダーで既存音楽の雰囲気を参考にする
    3. 同じプロンプトで複数回生成して「当たり」を引く
  9. ぶっちゃけこうした方がいい!
  10. Suno AIの伴奏のみ出力についてよくある質問
    1. 無料プランでもSuno AIで伴奏のみを出力できますか?
    2. ステム分離したあとの伴奏をそのまま商用利用できますか?
    3. MIDIの精度が低くてDAWで使いにくいのですが、改善する方法はありますか?
    4. Suno AIで生成した伴奏はYouTubeにアップロードできますか?
    5. Suno Studio(Suno V5)はどのプランで使えますか?
  11. まとめ

Suno AIで伴奏のみを出力する3つの方法

音楽生成AIのイメージ

音楽生成AIのイメージ

Suno AIで伴奏だけを取り出すアプローチは、現時点で主に3パターンあります。それぞれ使えるプランや手間が異なるので、自分のゴールに合ったものを選ぶのが大切です。

方法①生成時に最初からインストゥルメンタルを指定する

もっとも手軽で確実なのが、曲を生成する段階でボーカルなしを指定する方法です。Suno AIのCustomモードでは、歌詞入力欄を空欄にして「Instrumental」トグルをオンにするか、Stylesのプロンプトに「instrumental, no vocals」と記述するだけで、ボーカルなしの純粋な伴奏が生成されます。無料プランでも使える点が大きな魅力で、後から編集する手間がゼロです。

ただし注意したいのが、Suno AIは確率的な生成をしているため、「no vocals」と書いても稀に短いコーラスやハミングが混入することがあります。そういうときは同じプロンプトで再生成するか、プロンプトに「purely instrumental, absolutely no singing, no humming, no voice」と強調表現を追加すると成功率が上がります。生成前に使える構造タグとして「」をリリックスフィールドに入れることで、特定のセクションだけをインスト化することも可能です。

方法②ステム分離でボーカルトラックを除去する

すでに気に入った曲があって「この曲の伴奏部分だけ欲しい!」という場合に頼りになるのがステム分離(Stem Extraction)です。Suno AIのライブラリや曲のページで「…(More Actions)」をクリックし「Get Stems」を選択すると、ボーカルと伴奏を分離できます。

この機能には2種類あり、まず基本の「Vocals + Instrumental」分離は2トラックにわけるシンプルな方法です。これは無料プランでも使える場合がありますが、実質的にProプラン以上が推奨されています。もう一方が、2026年現在で特に注目の「12トラック分離」です。ボーカル、ドラム、ベース、ギター、シンセ、バッキングボーカルなど各パートを個別に書き出せるため、「ドラムとベースだけ残して他は消す」「ピアノのみ取り出してリアレンジする」といった細かい操作が可能になります。

分離後はMP3・WAV・テンポロックWAV(BPMが統一されたWAV)・MIDIファイルなど複数の形式でダウンロードでき、そのままAbleton LiveやLogic Pro、FL StudioなどのDAWに取り込める設計になっています。

方法③Coverまたはカバー機能でメロディをインストに変換する

少し応用的な方法ですが、既存の曲からカラオケ風の伴奏を作りたいときに使えるのがCoverカバー機能です。ステムで抜き出したボーカルパートを「+ Audio」からアップロードし、「Cover」→「Instrumental」を選択。Stylesに使いたい楽器を記述することで、ボーカルメロディを別の楽器で再現した伴奏を生成できます。

ただし、この方法は完璧な再現ではありません。AIがある程度のアレンジを加えるため、元のメロディと若干異なる仕上がりになります。「キッチリ同じメロディ」を求める場合はMIDI変換を使った方法(後述)が向いています。

Suno Studio登場でここまで変わった!V5時代の伴奏出力の実力

2025年9月に公開されたSuno V5モデルとSuno Studioは、AI音楽生成の世界を根本から変えました。Proプラン(月額10ドル)以上で使えるSuno Studioは、単なる生成ツールを超えたブラウザ完結型のAI内蔵DAWとして機能します。

最大12ステム書き出しとDAW連携

Suno Studioの目玉機能のひとつが、最大12トラックのステムを時間軸に揃えた状態でWAV出力できる点です。従来は曲全体のステレオミックスしか手に入らなかったのが、今ではAbleton LiveやLogic Proに読み込むとすべてのパートがグリッドぴったりに並んだ状態から作業を始められます。ドラムだけそのまま使いたい、ベースラインを別の音源に差し替えたい、ピアノパートを人間が弾き直したいといった「AI伴奏+人間仕上げ」のワークフローが現実的になりました。

MIDIエクスポートで音源差し替えが可能に

もうひとつの大きな進化がMIDIエクスポートです。Suno Studioのステムパネルで個別のステムを選択し、コンテキストメニューから「Get MIDI」(10クレジット消費)を選ぶと、そのトラックのMIDIデータを取り出せます。これにより、AIが生成したピアノのフレーズを自分のお気に入りのソフト音源で鳴らし直したり、コード進行を分析して別の曲作りに活かしたりといった使い方が広がります。

ただし実際に使ってみると、MIDIの精度については課題もあるのが正直なところです。人間らしい「タメ」や「シャッフル」のグルーブが16分音符や32分音符のグリッドに強制的に当てはめられてしまい、リズムが若干ずれて聞こえることがあります。また、ボーカルの息継ぎやギターの弦擦れといった「表現ノイズ」も音符として拾ってしまうため、意図しない音程が混ざることも。ステム分離の精度もまだ完璧とは言えず、他の楽器の音がわずかに混入したものがMIDI化される場合があります。MIDIデータを使う際はDAW側で丁寧に手直しすることを前提にしておくと良いでしょう。

Suno V5が実現した44.1kHzスタジオ品質の伴奏

V5モデルになって伴奏の音質そのものも大幅に向上しました。44.1kHzのスタジオグレードオーディオで、楽器の分離感が明確になり、コンプレッサーやEQをかけなくても聴けるレベルのバランスが最初から整っています。最長8分までの楽曲生成に対応したことで、長尺のBGMやポッドキャスト用音源も一発で作れるようになりました。「インスト系ジャンルのBGMを大量に作りたい」というユーザーにとっては、以前とは別次元の体験です。

用途別!伴奏のみ出力の賢い使い方

YouTube・SNS動画のBGMとして使う

最もシンプルな使い方は、動画のBGMとしての活用です。生成時に「instrumental, no vocals」を指定して伴奏のみの楽曲を作るか、気に入った楽曲からステム分離でインストラクタルトラックをダウンロードするかの2択。商用利用にはProプラン(月額10ドル)以上が必要で、有料プランで生成した楽曲はSpotify・YouTube・SNSへの投稿・クライアント案件など幅広く使えます。ただし、生成AIの特性上、既存楽曲との類似については注意が必要です。YouTubeのContent IDやSpotifyの自動識別機能でフラグが立つケースがあるため、定期的にチェックする習慣をもつと安心です。

DTMのリアレンジ素材として使う

音楽制作をしているDTMerにとって、Sunoのステム分離とDAW連携は非常に相性が良いです。ステムをAbleton LiveやLogic ProにWAVで取り込み、気に入ったパートはそのまま使い、不要なパートを自分の音源で差し替えていく「ハイブリッド制作」のワークフローです。MIDIを活用すればコード進行や主旋律を分析して自分の楽曲のヒントにもなります。実際にリアレンジすると2時間程度はかかりますが、「AIが作った骨格に自分の色を乗せる」という感覚は、一から作るよりずっと楽しくて愛着も湧いてきます。

ひとつ実用的なアドバイスとして、曲を生成するときにBPMをプロンプトで指定しておくと後の作業がとても楽になります。「90 BPM」「120 BPM」のように明示しておけば、DAWのグリッドとのズレを最小限に抑えられます。

カラオケ風の伴奏を作る

ボーカルメロディを別の楽器でなぞる「カラオケ的な伴奏」を作りたいなら、ステム分離でボーカルパートを抽出し、それをCover機能に通す方法が現時点での有力な手段です。「Monophonic melody only, solo piano performance, no other instruments, expressive and melodic」のようなプロンプトを加えると、ある程度単音のメロディ楽器として仕上がります。完璧な再現は難しいですが、うまく編集ソフトで不要な伴奏を除けば、それなりにカラオケらしい雰囲気を出すことはできます。

将来的にはMIDI精度がさらに上がり、ボーカルMIDIを直接抽出できるようになれば、この作業は劇的に簡単になるはずです。Suno運営側もMIDI精度の改善を続けていることは間違いないので、定期的なアップデートに注目しましょう。

Suno AIの各プランでできる伴奏出力の比較

現在Suno AIには3つのプランがあり、伴奏出力に関して使える機能が異なります。以下の表で整理しました。

プラン 伴奏のみ生成 ステム分離(2トラック) ステム分離(12トラック) MIDIエクスポート 商用利用
無料プラン ○(Customモードで可) △(制限あり) × × ×
Proプラン(月額10ドル) ○(Suno Studio) ○(10クレジット/回)
Premierプラン(月額30ドル) ○(Suno Studio・フル機能) ○(優先アクセス) ○(チーム・API利用可)

本格的に伴奏素材として活用したいなら、Proプランへのアップグレードが実質的なスタートラインです。月額10ドルで500曲相当が生成でき、ステムのWAV出力もMIDI変換も使えるようになります。まず無料プランでインスト生成の感覚を掴んでから、必要に応じてアップグレードする流れが無理のない進め方です。

Suno AIだからこそ使える!伴奏専用プロンプトの書き方と実例集

音楽生成AIのイメージ

音楽生成AIのイメージ

Suno AIでの伴奏出力において、プロンプトの質が仕上がりを大きく左右します。「なんかイメージと違う」「ボーカルが混入してしまう」という経験がある方の多くは、プロンプトに改善の余地があります。ここでは伴奏のみ出力に特化したプロンプトの書き方と、コピペしてすぐ使える実例を用途別に紹介します。

伴奏プロンプトの黄金法則「4要素構成」

Suno AIのStylesフィールドに入力するプロンプトは、長すぎても短すぎても良くありません。研究によると、15〜30語が最適とされており、50語を超えると後半部分がAIに無視されやすくなります。伴奏特化のプロンプトは次の4要素で構成するのが基本です。

ジャンルと楽器構成を冒頭に置き、次に感情やムード、続いて具体的なサウンド・テクスチャ、最後に「instrumental, no vocals, purely instrumental」といったボーカル除外の明示的な指定を加えます。この順番が重要で、AIはプロンプトの前半に書かれた情報をより優先して処理するからです。

さらに「ネガティブプロンプト」の活用も効果的です。「no vocals, no singing, no humming, no voice, absolutely no lyrics」のように、除外したい要素を明示することでボーカル混入率を大幅に下げられます。1度「no vocals」と書くだけでは不十分なケースも多く、複数の表現で念押しするのがコツです。

用途別・コピペで使えるプロンプト実例

以下は実際によく使われる用途別のプロンプト例です。Stylesフィールドに直接貼り付けて使えます。

【YouTube動画・Vlog用BGM】
lo-fi chillhop, warm Rhodes piano, soft brushed drums, subtle vinyl crackle, mellow bass groove, relaxed and nostalgic mood, 85 BPM, instrumental only, no vocals, no singing

【ポッドキャスト・配信イントロ用】
cinematic ambient electronic, soft synth pads, gentle piano melody, airy texture, slow build, inspiring and calm, 70 BPM, purely instrumental, absolutely no vocals, no humming

【商品紹介・広告動画用】
upbeat corporate pop, bright acoustic guitar, light percussion, positive and energetic, clean production, polished studio sound, 120 BPM, instrumental, no vocals, no voice

【ゲームBGM(アクション系)用】
epic orchestral hybrid, driving strings, powerful brass, cinematic percussion, intense and heroic mood, dynamic build, instrumental only, no vocals, no choir singing

【リラクゼーション・瞑想用】
ambient new age, gentle acoustic piano, soft string pads, nature-inspired texture, peaceful and meditative, very slow tempo, 55 BPM, purely instrumental, no vocals whatsoever

【カフェ・店舗BGM用】
bossa nova lounge, nylon guitar, upright bass, soft brushed jazz drums, warm and intimate atmosphere, 90 BPM, Brazilian jazz feel, instrumental only, no vocals, no singing

【DTMリアレンジ素材用(ステム取得前提)】
modern lo-fi pop, clean electric piano, simple chord progression in C major, 90 BPM, minimal arrangement, sparse and clear mix, each instrument audible separately, instrumental, no vocals

DTMリアレンジ素材用のプロンプトのポイントは「sparse and clear mix(各楽器が聞き取りやすい薄めのアレンジ)」と「each instrument audible separately(楽器が個別に聴こえる)」という指定です。これによりステム分離の精度が上がり、各パートをDAWで扱いやすくなります。

Suno AIだけで使える構造タグで伴奏の展開をコントロールする

歌詞フィールドに入力する構造タグを使うと、インスト部分の展開を細かく指定できます。これはSuno AIならではの機能で、他のツールにはない強みです。

たとえば歌詞フィールドに「」と書くだけで、曲の冒頭をインスト始まりにできます。「」タグをサビ後に入れると、そこでボーカルが止まりギターソロや間奏的な展開を促せます。「」と組み合わせると、自然なフェードアウトで終わるBGMらしい仕上がりになります。

完全なインスト曲を作りたい場合は、歌詞フィールドをすべて構造タグで埋めるのが効果的です。たとえば「」と入力してCustomモードのInstrumentalトグルもオンにすると、ボーカルが入るスキがなくなります。

現場でよく直面するリアルな悩みと、その解決策

ここからは「なんとなく知識はあるけど、実際やってみたら詰まった」というリアルな問題を取り上げます。ネット上のガイドには書いてあるようで書いていない、体験ベースの解決策です。

問題①「no vocalsと書いたのにボーカルが入ってくる」

これはおそらくSuno AIを使い始めた人の8割が一度は経験する問題です。「instrumental, no vocals」と書いたのにしっかりボーカルが入っている、あるいはハミングや遠くで歌っているような音が混入してしまう現象です。

原因はいくつかあります。まず、Suno AIはプロンプトを絶対的な命令として受け取らず、確率的に解釈します。「no vocals」の指定は強いヒントにはなりますが、絶対的な禁止命令ではないのです。また、StylesフィールドとCustomモードのInstrumentalトグルは必ず両方同時に使う必要があります。どちらか一方だけでは不十分なケースがあります。

対処法として最も効果的なのが、プロンプトの末尾に「absolutely no vocals, no singing, no humming, no voice, no lyrics, purely instrumental」と複数の表現を重ねることです。また同じプロンプトで3〜5回再生成して、最もボーカルが少ないバージョンを選ぶのも現実的な対策です。

問題②「ステム分離したら伴奏に薄くボーカルが残っている」

これも非常によく報告される問題です。ステム分離で「Instrumental」を取得したはずなのに、よく聴くと遠くからボーカルがうっすら聞こえるという現象です。これはSuno AIの楽曲がはじめからステレオの混合ファイルとして生成されていることが根本的な原因です。マルチトラックの実データが存在するわけではなく、完成した音声ファイルを後からAIが「分離を推測して再生成している」ため、完全にクリーンには切り離せないのです。

実用的な対策として、まずステムをWAV形式でダウンロードしてから、RXやiZotope、あるいは無料ツールのAudacityでスペクトラル編集をかけ、残留ボーカル帯域(おおよそ200Hz〜3kHz)を丁寧に処理する方法があります。LALAL.AIやMoisesといった外部ステム分離ツールに通し直す方法も効果的で、ダブル処理することでかなりクリーンになります。どうしても残る場合は最初からインストで生成する方法を採用するのが根本的な解決策です。

問題③「ステム分離に50クレジット払ったのに2〜3トラックしか出てこなかった」

「最大12トラック分離できます」という説明を見て使ってみたら、3トラックしか出てこなかった、という体験は少なくありません。これは仕様的に起こりえます。Sunoは生成した曲の音楽的な複雑さに応じて自動でトラック数を決定するため、シンプルな構成の曲は4〜5トラック程度になることが多く、楽曲によっては2トラック(ボーカルとそれ以外)になることもあります。

対策はシンプルで、ステム分離をする前提で曲を生成するときはプロンプトで楽器数を多めに指定することです。「guitars, drums, bass, piano, strings, synth pads」のように使ってほしい楽器を明示的に並べると、AIがそれを再現しようとしてより多くのパートが生まれ、結果として分離できるトラック数も増えます。ただし50クレジットという重みを考えると、ステム分離を使う前に無料プランで似たような構成の曲でテストしてからがベターです。

問題④「BPMがDAWのグリッドと合わなくて後処理が大変」

Suno AIで生成した曲をDAWに取り込んだとき、グリッドと波形がズレていてリアレンジしにくい、という問題も頻繁に発生します。SunoはBPMを指定してもその周辺で生成するため、完璧に指定通りにはならないことが多いです。

最もスマートな解決策は、テンポロックWAV(Tempo-Locked WAV)形式でダウンロードすることです。この形式を選ぶとSunoが曲の平均BPMを計算してメタデータに埋め込んでくれるため、Logic ProやAbleton Liveにドラッグするだけで自動的にテンポが合います。テンポロックWAVはSunoのダウンロードメニューで選択できます。

それでもズレる場合は、DAW側の「Warp」機能(Ableton)や「Flex Time」機能(Logic Pro)を使ってオーディオの伸縮補正をかけてください。ステムをWAV+MIDIのセットでダウンロードすると、MIDIのテンポ情報を参照してDAWで自動補正する方法も使えます。

問題⑤「長い曲を生成したら後半でボーカルが突然入ってきた」

インスト指定で長尺の曲を生成したとき、前半は完璧なのに後半のサビあたりでいきなりボーカルが歌いだす、という現象があります。Suno AIは曲の「構成らしさ」をある程度自律的に判断しており、サビポジションと判断した箇所でボーカルを生成しようとするクセがあります。

対策は2段階です。まず歌詞フィールドに「」のようにインストタグを繰り返し記入して、どのセクションもインストであることを明示します。次に3〜4分を超える長尺が必要な場合は、2〜3分のインスト曲を複数枚生成してDAWでつなぐ方法のほうが安定します。SunoのExtend機能を使って曲を延長する場合も、延長プロンプトに「continue instrumental, no vocals」と追記することを忘れずに。

Suno AIの伴奏出力をDAWと組み合わせるプロのワークフロー

Suno AIを最大限に活用している音楽制作者たちの多くが採用しているのが、「SunoでBGMの骨格を作り、DAWで人間の手を加える」というハイブリッドアプローチです。このワークフローの全体像を整理します。

まずSunoで伴奏のみの楽曲を生成し(BPM・楽器構成を明示したプロンプトで)、気に入ったものが出たらテンポロックWAV+MIDIのセットでダウンロードします。次にDAWに取り込み、Suno産のドラムとベースはそのまま使うか、自分の音源で差し替えるかを判断します。MIDIを使えばコード進行やメロディラインを自分の音源で鳴らし直せるので、音色の違和感を消せます。最後にEQ・コンプレッサー・リバーブで全体のミックスを整えて完成です。

このワークフローで重要なのは「Sunoにすべてを求めない」という割り切りです。AIが得意なのは瞬時に「それっぽい音楽の骨格」を作ることで、最終的なミックスの質感や細かいグルーブの調整は人間が担うと考えると、ストレスなく使えます。Sunoはひとりで全部やるツールではなく、音楽制作の「0→1」を爆速で担当してくれるパートナーとして位置づけるのが一番しっくりきます。

伴奏出力のクオリティを1段階上げるSuno AIの隠れた便利機能

Weirdnessスライダーで音楽の個性をコントロールする

Suno StudioにはWeirdness(奇妙さ)スライダーがあり、生成される音楽の「常識からの逸脱度」を調整できます。BGMやバック伴奏として使いたい場合は35〜45の範囲がおすすめです。数値を上げるほどAIが予想外の音程変化や展開を入れてきて「面白いけど使いにくい伴奏」になりやすく、下げすぎると教科書通りで無難すぎる仕上がりになります。

Style Influenceスライダーで既存音楽の雰囲気を参考にする

Suno StudioのStyle Influenceは、別の曲(SunoライブラリかアップロードしたAudio)の雰囲気をどれくらい参考にするかを数値で調整できる機能です。「こういう雰囲気の伴奏が欲しい」というリファレンス曲がある場合は60〜75の範囲に設定すると、音楽的な一貫性を保ちながら新しい伴奏が生まれます。

同じプロンプトで複数回生成して「当たり」を引く

経験豊富なSunoユーザーが共通して言うのが「同じプロンプトで最低3〜5回は生成する」ということです。Suno AIは同一プロンプトでも毎回異なる結果を返す確率的な生成をしています。1回の生成で2パターンが出てくるので、3回生成すれば計6パターンを比較できます。クレジットを消費するのが気になるかもしれませんが、1パターンあたり約5クレジットなので30クレジット(6パターン分)で「当たり」を引ける確率がぐっと上がります。気に入った伴奏パターンはワークスペースに保存して、いつでも参照できるようにしておきましょう。

ぶっちゃけこうした方がいい!

ここまで読んでくれた方に、正直なことを言います。

Suno AIで伴奏のみを出力したいと思ったとき、「完璧な伴奏をSunoだけで一発で作ろう」としている人ほど挫折します。MIDIの精度に期待しすぎて「使えない」と判断したり、ステム分離のボーカル残留にがっかりしたり。でもそれ、ツールの使い方の問題じゃなくて、ゴール設定の問題なんです。

個人的に一番効率的だと感じるのは、「最初からインストで生成する」を徹底して、ステム分離には基本頼らないという方針です。ステム分離はどうしても後から使いたい楽曲があるときだけの切り札として温存する。そして生成するときは必ずCustomモードのInstrumentalトグルとプロンプトのno vocalsを両方オンにして、同じプロンプトで3回回す。これだけでかなりの確率でクリーンな伴奏が手に入ります。

MIDIは「そのまま使う」のではなく「コード進行のヒントを読み取るための参考資料」として使うと気持ちが楽になります。完璧なMIDIを求めてDAWで延々と修正する時間があったら、最初からその修正時間を見込んで「AIが作ったMIDIを8割だけ信じて2割は自分で直す」くらいのスタンスで取り組む方が断然早く仕上がります。

そしてBGMやYouTube用の伴奏を量産したい人に伝えたいのは、Proプランの月額10ドルは「伴奏生成コスパ」で考えたら破格だということです。500曲分の生成クレジットがあって、ステムもMIDIも出せて、商用利用もOKで月1,500円ちょっと。外注するとBGM1曲で数千〜数万円かかることを考えると、どう考えてもコスパが良い。

結局のところ、Suno AIで伴奏のみを出力するベストな使い方は「最初からインストで生成→Weirdness 40前後でクセのない仕上がりを狙う→3〜5回生成して当たりを選ぶ→テンポロックWAVでDAWに取り込む→軽くEQとコンプをかけて完成」という流れです。ステム分離やMIDI変換はそこから先の「もっと追い込みたい人向けの話」。まずシンプルなインスト生成を磨くことで、使い勝手が一気に上がります。AIをうまく使う人ほど、実はシンプルに使っているというのが正直な感想です。

Suno AIの伴奏のみ出力についてよくある質問

無料プランでもSuno AIで伴奏のみを出力できますか?

はい、できます。Customモードで「Instrumental」トグルをオンにするか、Stylesのプロンプトに「instrumental, no vocals」と追加するだけで、無料プランでもボーカルなしの伴奏楽曲を生成できます。ただし、ステム分離(12トラック)やMIDIエクスポートはProプラン以上が必要です。無料プランはあくまで「生成段階でインストにする」だけに限られます。

ステム分離したあとの伴奏をそのまま商用利用できますか?

商用利用できるのはProプラン以上で生成した楽曲のみです。無料プランで生成した楽曲は個人利用限定で、クレジット表記も必須です。また、ステム分離した音源も元の楽曲ライセンスを引き継ぐため、商用利用には有料プランへの加入が前提となります。商業目的での使用前に必ず公式の利用規約を確認してください。

MIDIの精度が低くてDAWで使いにくいのですが、改善する方法はありますか?

現状のSunoのMIDI出力には、グルーブのズレやノイズの誤検出、ステム分離の混入などの課題があります。改善のための実践的なアプローチとして、まずMIDIデータをDAWに取り込んだ後にクォンタイズ(タイミング補正)をゆるめにかけて、人間らしいニュアンスを残しながら修正する方法があります。次に、意図しない短い音符やベロシティが極端に低い音符を削除してノイズを減らすことも有効です。また、MIDIをそのまま使うのではなく「コード進行のヒント」として活用し、実際の演奏は自分で打ち直すという使い方も現実的です。ピアノのサスティンペダルが考慮されずノートが不自然に長く伸びるケースもあるため、ペダル処理の修正も合わせて行いましょう。

Suno AIで生成した伴奏はYouTubeにアップロードできますか?

Proプラン以上で生成した楽曲であれば、YouTubeへのアップロードを含む商用利用が認められています。ただし、AIが生成した音楽はYouTubeのContent ID(著作権自動検出システム)で別の楽曲と類似していると判定される可能性があります。アップロード前に類似度チェックツールを使って確認しておく習慣をつけると、後から収益化が止まるトラブルを防げます。

Suno Studio(Suno V5)はどのプランで使えますか?

Suno StudioはProプラン(月額10ドル)から利用できます。最大12ステムのWAV書き出しやMIDIエクスポート、マルチトラックタイムライン編集などの高度な機能はStudio内でのみ使えます。Premierプラン(月額30ドル)ではStudioのすべての機能にフルアクセスできるほか、クレジット数も多く、チーム利用やAPI連携も可能です。

まとめ

Suno AIで伴奏のみを出力する方法は、大きく分けて「生成時にインストを指定する」「ステム分離でボーカルを取り除く」「Cover機能でメロディを楽器に変換する」の3パターンです。2026年現在、V5モデルとSuno Studioの登場により、最大12トラックのステム分離・MIDI出力・44.1kHzスタジオ品質という環境が整い、「AI伴奏+人間仕上げ」のハイブリッド制作は現実的なワークフローになっています。

MIDIの精度やステム分離の完璧さについてはまだ発展途上ですが、「AIが下地を作り、人間が磨く」という姿勢で付き合えば、制作スピードと表現の幅は飛躍的に広がります。まずは無料プランでインスト生成の感覚を試し、もっと深く使いたいと感じたらProプランへのアップグレードを検討してみてください。Suno AIは今もアップデートが続いていて、MIDIやステムの精度はさらに向上していくはずです。あなたの音楽制作の強力なパートナーになってくれるでしょう。

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