Geminiで長い曲が作れる?Lyria3Proで3分の音楽生成が現実になった件

Gemini

「Geminiって音楽も作れるって聞いたけど、30秒しか作れないんでしょ?」そう思っていませんか?実はその認識、2026年3月末の時点でもう古くなっています。GoogleはLyria 3 Proという新モデルを投入し、ついに最大3分間の楽曲生成が可能になりました。しかも、イントロ・Aメロ・サビ・ブリッジといった楽曲構成まで指定できるという、これまでのAI音楽生成の常識を大きく塗り替える進化です。

この記事では、以下の3つのポイントを中心に、初心者でも迷わず使いこなせる情報をギュッとまとめました。

ここがポイント!
  • Geminiで長い曲を生成するための具体的な方法と対応プランの整理
  • Lyria 3とLyria 3 Proの違い、そして競合サービスとの比較
  • 著作権・商用利用・日本語対応など、使う前に知っておきたい注意点
  1. Geminiで長い曲が作れるようになった背景
    1. なぜ「30秒の壁」が存在していたのか
  2. Lyria 3とLyria 3 Proの違いを表で確認しよう
  3. 実際にGeminiで長い曲を作る手順
  4. Lyria 3 Proを使いこなすためのプロンプト設計術
  5. Lyria 3 ProはSunoやUdioと比べてどうなのか?
  6. SynthIDとは何か?AI音楽の透明性を守る技術
  7. 著作権と商用利用について知っておくべきこと
  8. ビジネスでの活用シーンはこんなに広い
  9. これだけで変わる!Geminiだからこそ使えるリアルなプロンプト集
    1. YouTube動画・Vlog用BGMを作るプロンプト
    2. ポッドキャストのオープニング・エンディング曲プロンプト
    3. 感情や記憶をそのまま曲にするGeminiらしいプロンプト
    4. ネガティブプロンプトを使って「余計な音」を排除する
  10. 「なんか思ったのと違う…」よくある失敗パターンと解決策
    1. 失敗パターン1プロンプトが短すぎて「なんかBGMっぽい曲」が出てくる
    2. 失敗パターン2同じプロンプトで何度やっても似たような曲しか出てこない
    3. 失敗パターン3「音楽の作成」ボタンが表示されない・見当たらない
    4. 失敗パターン4日本語の歌詞が不自然で聴けたものじゃない
  11. Geminiだからできる!他のAI音楽ツールにはない使い方
  12. Lyria 3 Proの現実的な限界と、上手な付き合い方
  13. Gemini音楽生成、これから先の展望は?
  14. ぶっちゃけこうした方がいい!
  15. Geminiで音楽生成に関するよくある疑問
    1. 無料プランでも音楽を生成できますか?
    2. 日本語での指示はちゃんと通じますか?
    3. 1曲あたり何秒まで生成できますか?
    4. 生成した楽曲のダウンロードや共有はできますか?
    5. ProducerAIとは何ですか?
  16. まとめ

Geminiで長い曲が作れるようになった背景

AIのイメージ

AIのイメージ

2026年2月19日、GoogleはGeminiアプリに音楽生成機能を初搭載しました。使っているモデルはGoogle DeepMindが開発したLyria 3で、テキストや画像のプロンプトから最大30秒の楽曲を生成できるというものでした。「30秒じゃ短すぎる」という声が世界中のユーザーから上がったのは当然のことで、それから約1ヶ月後の2026年3月25日に、Googleは上位モデルであるLyria 3 Proを発表しました。

このProモデルは最大3分間の楽曲生成に対応しており、イントロ・Aメロ・サビ・ブリッジといった曲の構成要素をプロンプトで直接指定できるようになっています。わずか1ヶ月で30秒から3分への拡張を実現したスピードは、まさにAI業界全体が急加速していることを象徴しています。

なぜ「30秒の壁」が存在していたのか

最初から3分の曲が作れたわけではない理由には、技術的な背景があります。音楽は数ミリ秒単位の音色から、数分単位の楽曲構成まで、複数の時間軸が複雑に絡み合っています。曲全体の構造を一貫して記憶・生成するためには、テキスト生成とはまた異なる高度な設計が必要です。Lyria 3はすでにイントロからサビへの流れを「長いスパンで記憶する能力」に優れていましたが、それを30秒以上の尺で安定して実現するために、Proモデルでは追加のアーキテクチャ改善が加えられました。

Lyria 3とLyria 3 Proの違いを表で確認しよう

「結局、自分が使えるのはどちらのモデルなの?」という疑問を持つ方も多いはずです。以下の表で2つのモデルを比較しています。

項目 Lyria 3(無料・有料) Lyria 3 Pro(有料専用)
最大生成時間 30秒 最大3分(約184秒)
楽曲構成の指定 限定的 イントロ・Aメロ・サビ・ブリッジ・アウトロを個別指定可能
対象プラン 無料ユーザーを含む全ユーザー Google AI Plus・Pro・Ultraの有料プランのみ
1日の生成上限 無料10トラック、Plus20トラック、Pro50トラック、Ultra100トラック Plus10トラック、Pro20トラック、Ultra50トラック
カバーアート生成 あり(Nano Banana使用) あり
利用可能なサービス Geminiアプリ Geminiアプリ、Google Vids、ProducerAI、Vertex AI、Gemini API、Google AI Studio

Geminiアプリ上では、有料プランユーザーがモデル選択時に「Fast」を選ぶと30秒のトラックを、「Thinking」または「Pro」を選ぶと最大3分のトラックを生成できます。つまり、有料プランに加入していれば、同じGeminiアプリの中でモデルを切り替えるだけで長い曲も作れるわけです。

実際にGeminiで長い曲を作る手順

百聞は一見にしかずです。実際の操作はとてもシンプルで、難しいことは何もありません。

  1. Geminiアプリ(gemini.google.com)を開き、有料プランのアカウントでサインインします。
  2. チャット画面下部の「ツール」メニューから「音楽の作成」または「Create music」を選択します。
  3. ジャンル・雰囲気・楽器・曲構成・歌詞のテーマなどを日本語でプロンプトとして入力します。
  4. モデル選択で「Pro」または「Thinking」を選択すると、最大3分のトラックが生成されます。
  5. 生成された楽曲を試聴し、気に入らなければ「サビをもっとエネルギッシュにして」のように会話形式で修正を依頼できます。

プロンプトの書き方のコツとして、構成を明示するのが最重要ポイントです。たとえば「イントロ8小節のあとにAメロ16小節、サビ8小節、ブリッジを経て最後にアウトロ」と具体的に指定することで、Lyria 3 Proはその設計図通りに楽曲を構築します。「サビを0:45から始めて、アウトロを1:50からにして」というような時間軸での指定にも忠実に応えてくれます。

また、画像をアップロードしてプロンプトに使うこともできます。旅先で撮った風景写真をアップロードして「この画像の雰囲気に合うBGMを作って」と頼むだけで、AIがその景色からインスピレーションを得た楽曲を生成してくれます。

Lyria 3 Proを使いこなすためのプロンプト設計術

Lyria 3 Proは、他のAI音楽ツールに比べて「指示した通りに忠実に作る」という特性が際立っています。あなたのプロンプトの質がそのまま出力の質に直結するため、Sunoのように「なんとなく入力したら面白い曲ができた」という偶発的な体験よりも、自分のビジョンを実現する精度が高い設計になっています。

以下のような要素を組み合わせて入力すると、より理想に近い楽曲が生成されやすくなります。ジャンル・テンポ・使用楽器・ボーカルの性別と音域・歌詞のテーマ・楽曲構成・雰囲気を表す言葉の7つを意識してプロンプトを作ると、出力のクオリティが格段に向上します。具体的には「70年代風のソウルフルなR&Bで、ミドルテンポ、男性ボーカル、うねるようなベースラインとカッティングギターが特徴。イントロ→Aメロ×2→サビ→ブリッジ→サビ→アウトロの構成で、都会的でレトロな雰囲気にしてください」といったイメージです。

Lyria 3 ProはSunoやUdioと比べてどうなのか?

AI音楽生成ツールはGeminiだけではありません。SunoUdioは先行サービスとして多くのユーザーを抱えており、2026年3月末時点でも活発に機能追加を続けています。正直に比較しておきましょう。

2026年3月末の1週間で、SunoはボイスクローニングやカスタムモデルトレーニングなどLyria 3 Proと同タイミングでv5.5をリリースし、Lyria 3 Proは楽曲の長さと構造制御で大きく進化しました。

音声品質の面では、Lyria 3は48kHzステレオの高忠実度な出力を誇り、Udoとともに最もプロフェッショナルなサウンドクオリティを持つと評価されています。特に弦楽器やオーケストラ系の楽曲では、他のツールよりも楽器の「リアルな響き」が際立ちます。

一方でSunoは最大8分以上の楽曲生成に対応しており、ボーカルの表現力や楽曲のクリエイティビティではまだ一日の長があります。ステムの分離機能(個別パートを抽出してDAWで編集する機能)がLyria 3 Proにはないため、プロのDAW制作フローへの組み込みという点ではSunoやUdioに軍配が上がります。

ただし、法的なリスクという観点では話が変わります。SunoはRIAAによる著作権侵害訴訟が2026年3月時点でも係争中であり、ドイツのGEMAによる別訴訟の判決が2026年6月に予定されています。これに対してGoogleは、YouTubeとの契約や利用規約の範囲内で許諾を得たデータのみを使用してLyriaを訓練したと明言しており、商用利用や企業ユースでの法的安全性においてLyria 3 Proが優位に立っています。

SynthIDとは何か?AI音楽の透明性を守る技術

Geminiで生成したすべての楽曲には、SynthIDと呼ばれる電子透かしが自動で埋め込まれます。これは人間の耳では聞き取れない不可視のウォーターマークで、MP3への変換や音声の編集・圧縮を行っても消えない設計になっています。

このSynthIDは、楽曲が配信・変更された後でも「これはGoogleのAIが生成した楽曲である」という情報を追跡できるため、著作権保護や偽情報の拡散防止に大きく貢献します。

さらに便利なのが、Geminiアプリ上での音声検証機能です。疑わしい音声ファイルをアップロードして「これはGoogle AIで生成されたものですか?」と尋ねるだけで、GeminiがSynthIDを確認し推論結果を返してくれます。AIが生成した音楽かどうかをAIが判定するという、少し不思議でとても実用的な機能です。

著作権と商用利用について知っておくべきこと

音楽を生成したはいいものの、「これって自由に使えるの?」という疑問を持つのは当然のことです。現時点での整理をしておきます。

Googleの生成AI利用規約では、生成されたコンテンツの所有権はユーザー側にあり、Googleが著作権を主張することはないとされています。ただし、日本の著作権法上、AIが自動生成した楽曲には原則として著作権が発生しないという解釈が一般的です。つまり、あなたが作った曲を他の誰かが使っても「著作権侵害だ」と訴えることが難しいケースがあります。

一方で、人間が生成後に大幅なアレンジや編集を加えた場合は、その部分に対してあなたの著作権が認められる可能性があります。また、YouTubeのBGMやSNSへの投稿といった非商用・個人的な利用であれば、現時点では概ね問題なく使用できます。商用利用(クライアントへの納品や製品への組み込みなど)については、利用するプランの規約を必ず確認するようにしてください。

なお、Lyria 3のプロンプトに特定のアーティスト名を含めた場合、そのアーティストを直接模倣するのではなく「広義のインスピレーション」として解釈し、あくまでオリジナルの楽曲を生成するという設計になっています。既存の楽曲と照合するフィルタも導入されており、類似コンテンツの出力を防ぐ仕組みが整えられています。

ビジネスでの活用シーンはこんなに広い

Lyria 3 Proが「3分間の楽曲生成」を実現したことで、ビジネスでの実用性が一気に高まりました。30秒のジングルとは違い、3分あればWebサイトのBGM、YouTube動画のオープニングからエンディングまで、プレゼンテーション用のBGM、ポッドキャストのイントロ曲として十分な尺が確保できます。

Google Vidsとの連携により、動画編集アプリ上でそのまま楽曲を生成・挿入できるようになっており、マーケティング動画からクリエイティブプロジェクトまで幅広い用途に対応しています。

また、開発者向けにはVertex AI・Gemini API・Google AI StudioでのLyria 3 Pro利用も公開されています。ゲームのサウンドトラック自動生成、動画プラットフォームへの音楽生成機能の組み込みなど、エンタープライズ規模での大量生産にも対応できます。開発者向けモデルとしては、最大3分の「Lyria 3 Pro」と30秒高速生成に特化した「Lyria 3 Clip」の2種類から選べます。

これだけで変わる!Geminiだからこそ使えるリアルなプロンプト集

AIのイメージ

AIのイメージ

Lyria 3 Proの特徴は「指示した通りに忠実に作る」という設計思想にあります。だとすれば、プロンプトの質こそが最大の差別化ポイントになります。ここでは、Geminiならではの機能を最大限に活かした実践的なプロンプトを用途別に紹介します。プロンプトを丸ごとコピーして使えるように設計しているので、ぜひそのまま試してみてください。

YouTube動画・Vlog用BGMを作るプロンプト

動画制作でよくある悩みが「著作権フリーの曲を探すのが面倒で、しかもイメージに合わない」というものです。Geminiならプロンプト一発でその場に合った曲を生成できます。

たとえば旅Vlog用なら、「明るくアップテンポなアコースティックポップ。イントロ15秒はインストのみ、Aメロから女性ボーカルが入り「旅の始まり」をテーマにした歌詞を歌う。サビは開放感のある伸びやかなメロディで。ブリッジの後、感動的なアウトロで締める。全体2分30秒、テンポ120BPM。」このように書くと、動画の尺に合わせた曲が生成されます。企業紹介動画用なら「落ち着いたコーポレート系インスト曲。ピアノとストリングスが中心。イントロ10秒→メインテーマ60秒→エンディング20秒の構成。歌詞なし、テンポ90BPM、信頼感と誠実さを表現。」と書けばいい。こうした使い方が、著作権を気にせず済む最大のメリットです。

ポッドキャストのオープニング・エンディング曲プロンプト

ポッドキャストでは番組の「顔」となるテーマ曲が番組のブランディングに直結します。Geminiなら番組のテーマや雰囲気を言語化するだけで、オリジナルのテーマソングが生成できます。

テクノロジーやAIをテーマにしたポッドキャストのオープニング曲。エレクトロニックなサウンドで近未来的な雰囲気。シンセサイザーとタイトなドラムが中心、歌詞なし。イントロ5秒のあと、キャッチーなメインテーマ20秒。全体30秒でポッドキャストのタイトルコールに合うテンポ感。」こうした短尺かつ目的が明確なプロンプトは、Lyria 3(無料版)でも十分なクオリティが出せる範囲です。

感情や記憶をそのまま曲にするGeminiらしいプロンプト

Geminiが他のAI音楽ツールと根本的に違うのは、チャット形式でAIと会話しながら曲を作れるという点です。つまり「あの頃の記憶」や「今感じている感情」をそのまま文章で伝えて、それを曲に変換するというアプローチが得意です。

子どもの頃、毎年夏に祖父の家に遊びに行っていた記憶を曲にしてほしい。縁側でスイカを食べながら、遠くで蝉の声が聞こえていた。少し切ないけど温かい気持ちになるような曲。日本の夏らしいペンタトニックスケールを使って、フルートや木琴の音色を中心にしてほしい。歌詞は日本語で。」このような個人的な記憶を言語化したプロンプトは、Geminiの強みが最も発揮される場面です。チャット形式なので「もう少し懐かしい感じにして」「テンポを少しゆっくりにして」と会話しながら調整できます。

ネガティブプロンプトを使って「余計な音」を排除する

あまり知られていないのですが、Lyria 3にはAPIレベルでネガティブプロンプト(出力に含めたくない要素を指定する)機能があります。Geminiアプリ上でも「〇〇は使わないで」「〇〇は除いて」という形でプロンプトに含めると精度が上がります。

「ロファイヒップホップを作って。ただし、歌声は入れないで。過度なシンバルクラッシュも避けてほしい。ひずんだギターも不要。静かで集中できる雰囲気が最優先。」こうすることで、イメージと違う要素が混入するのを防げます。

「なんか思ったのと違う…」よくある失敗パターンと解決策

Geminiで音楽を作り始めると、必ずといっていいほど「思ったのと違う」という体験をします。これはプロンプトの書き方の問題であることがほとんどです。よくある失敗パターンと、その解決策を体験ベースで整理しました。

失敗パターン1プロンプトが短すぎて「なんかBGMっぽい曲」が出てくる

「明るいポップス」とだけ入力して生成すると、キャラクターのない、どこにでもあるような無難な曲が出てきます。これはLyria 3 Proが「指示した通りに作る」モデルである以上、情報が少なければ少ないほど、平均的な結果に着地してしまうからです。

解決策はシンプルで、「具体的なエピソードや感情」をプロンプトに加えることです。「明るいポップス」ではなく「月曜日の朝、コーヒーを飲みながら今週も頑張ろうと自分を鼓舞する気分の曲」と書くだけで、出力のキャラクターが格段に変わります。感情の解像度を上げることが、Lyria 3 Proを使いこなす上で最も重要なスキルです。

失敗パターン2同じプロンプトで何度やっても似たような曲しか出てこない

実は、Lyria 3は同じプロンプトでも毎回異なる出力を返します。つまり「気に入らなかったから諦める」のではなく、同じプロンプトのまま2〜3回再生成するだけで、まったく違うアレンジの曲が出てくることがあります。プロンプトをいじる前に、まず同じ内容で数回試してみることが実は最も手っ取り早い改善策です。Googleのプロンプトガイドでも、同じプロンプトで最低3回は生成してみることが推奨されています。

失敗パターン3「音楽の作成」ボタンが表示されない・見当たらない

「ツールに音楽の作成が出てこない」という問い合わせが2026年2月のリリース直後から多く見られました。これにはいくつかの原因があります。まず、ロールアウトが段階的に行われているため、同じアカウントでも時差があります。次に、18歳未満と判定されたアカウントでは機能が非表示になります。また、ブラウザのキャッシュが古い場合も表示されないことがあります。解決策としては、Geminiアプリをいったん閉じて再度開く、別のブラウザで試す、モバイルアプリとWebブラウザ版を相互に試してみる、の3つを順番に試すのが確実です。

失敗パターン4日本語の歌詞が不自然で聴けたものじゃない

日本語のボーカルが「なんか変な日本語」になってしまうケースは現時点でも報告が多い課題です。特に固有名詞や地名、難しい漢語は発音精度が落ちやすい傾向があります。対策としては、歌詞のテーマだけ指定して具体的な単語は指定しない方法と、「Lyrics:(自分で書いた歌詞)」というタグを使って自分で歌詞を書いて渡す方法の2つが有効です。後者の方法では、自分で書いた歌詞をAIが歌ってくれるため、不自然な日本語が生成されるリスクを大きく減らせます。

Geminiだからできる!他のAI音楽ツールにはない使い方

Lyria 3 Proの最大の強みは、単独の音楽生成ツールではなくGeminiというAIアシスタントの中に組み込まれているという点です。この「組み込まれている」という事実が、他のツールには絶対にできない使い方を生み出しています。

たとえば、Geminiに「このメールの内容を分析して、このプレゼンの雰囲気に合うBGMを作って」と頼むことができます。テキスト・画像・動画を読み込んでからの音楽生成は、Lyria 3固有の強みです。Googleのデモでは「アラームクロックアプリ」として、毎朝起床時に天気・カレンダー・今日の予定情報を読み込み、その日に合ったオリジナルの目覚まし音楽を自動生成するという使い方が紹介されています。これはLyriaが単独のサービスではなくGeminiエコシステムの一部であることで初めて実現できる発想です。

また、Google Vidsとの連携も見逃せません。動画をアップロードしたら、Geminiがその映像内容を分析して「この動画に合う音楽はこういう感じ」と提案し、そのまま生成・挿入まで完結させてくれます。動画→音楽という一連の流れをひとつのアプリ内で済ませられる体験は、SunoやUdioでは絶対に実現できないGeminiだけの価値です。

Lyria 3 Proの現実的な限界と、上手な付き合い方

ここまでLyria 3 Proの魅力を伝えてきましたが、正直に言うと現時点では「これは無理だな」と感じる場面もあります。知っておくだけで心の準備ができるので、リアルな限界も共有しておきます。

まず、音楽の編集・修正はターン単位です。APIの仕様書によると、現時点のLyria 3は生成した楽曲を同一セッション内でインタラクティブに編集する「マルチターン編集」に正式対応していません。つまり、「このAメロのベースだけ変えたい」という部分的な修正はできず、プロンプトを変えて再生成するという方法を繰り返す必要があります。

次に、サウンドエフェクトは生成できません。「ドアが閉まる音」「雨の音」「車が走る音」といった効果音の生成は現時点でLyriaの対象外です。Lyriaはあくまで音楽生成に特化しており、効果音やアンビエントサウンドの生成を求めても音楽として出力されてしまいます。

また、ステムの分離機能が存在しないという点は、DAWを使ったプロ制作フローとの相性がよくない理由の一つです。生成した楽曲をボーカルだけ、ベースだけに分けてDAWで使いたい場合は、別途「Spleeter」などの音声分離ツールを併用する必要があります。

これらの限界を踏まえると、Lyria 3 Proは「完成品として直接使う」用途に最も向いており、「素材として編集加工する」用途にはまだ課題があると理解しておくことが、期待値のズレを防ぐ最短ルートです。

Gemini音楽生成、これから先の展望は?

2026年2月に30秒でスタートし、わずか1ヶ月で3分に拡張されたLyriaの進化速度を見ると、この先さらに大きな変化が起きることはほぼ確実です。現時点でGoogleが示唆している方向性と、業界全体のトレンドから予測できる「この先のLyria」について整理しておきます。

現在「ProducerAI」として提供されているコラボレーション型の音楽制作ツールは、アーティストが自分のスタイルをAIに学習させて共同作業を行う方向へ進化すると見られています。またGoogle DeepMindが提供しているLyria RealTimeというモデルは、リアルタイムのインタラクティブ音楽生成に特化したものです。これはキーボードを弾くようにAIと即興セッションができるという、全く新しい音楽体験を指向しており、今後Geminiアプリにも何らかの形で統合されることが予想されます。

さらに、LyriaのオープンモデルがGoogle DeepMindのページで公開されており、研究者や開発者が独自にカスタマイズできる環境も整備されています。企業がLyriaを自社製品に組み込んで独自の音楽生成体験を作る動きは、2026年後半から2027年にかけて加速するでしょう。

ぶっちゃけこうした方がいい!

ここまで読んでくれた方には、もう一歩踏み込んだ話をします。個人的にはこうしたほうが、ぶっちゃけ楽だし効率的だと思っています。

まず大前提として、Lyria 3 Proを「音楽を作るツール」として構えすぎない方がいいです。音楽制作にこだわりのある人ほど「クオリティが足りない」「思った通りにならない」とフラストレーションを感じがちですが、それは期待値の設定がそもそもズレています。Lyria 3 Proは今の時点では「素材を素早く手に入れるツール」であって、「完璧な楽曲を作るツール」ではありません。この認識の違いが、使っていて楽しいかストレスかの分岐点になります。

次に、Geminiの有料プランをすでに使っているなら、今すぐ試さない理由がないという点を強調しておきたいです。Lyria 3 Proは別途課金が不要で、Geminiの有料プランの中に含まれています。BGM探しに20分かけていた作業が3分でゼロコストで終わるなら、どう考えてもやらない選択肢の方がおかしい。

そして最も重要なのが、プロンプトを「使い捨て」にしないことです。うまくいったプロンプトはメモ帳やNotion、Googleドキュメントに保存しておいてください。Lyria 3 Proの出力はランダム性があるので「同じプロンプトでも毎回違う曲が出る」のがデフォルトです。つまり、いいプロンプトさえ持っていれば何度でも「いい感じの曲」を量産できます。プロンプトを財産として蓄積していく感覚が、Lyria 3 Proを長期的に使いこなす上で最も合理的な戦略です。

結論を一言で言うなら、Geminiはすでに音楽制作の入り口を民主化したと思っています。「自分には音楽センスがないから無理」という時代はとっくに終わっていて、今は「どれだけ自分の感情や意図を言語化できるか」が問われる時代です。音楽制作の壁は技術ではなく言葉になりました。そしてその言葉を磨く練習なら、誰でも今日から始められます。

Geminiで音楽生成に関するよくある疑問

無料プランでも音楽を生成できますか?

はい、できます。無料プランでも1日最大10トラックまでLyria 3を使って30秒の楽曲を生成できます。ただし、3分の長尺楽曲を生成できるLyria 3 Proを使うには、Google AI Plus・Pro・Ultraのいずれかの有料プランへの加入が必要です。

日本語での指示はちゃんと通じますか?

通じます。Lyria 3は日本語を含む複数言語に対応しており、日本語のプロンプトで楽曲の雰囲気・ジャンル・歌詞テーマを指定できます。また、生成される楽曲のボーカルが日本語の歌詞を歌うことも可能です。ただし、発音の自然さについては「八幡浜」「愛媛」など固有名詞の発音精度に課題が残るケースも報告されており、今後のアップデートによる改善が期待されます。

1曲あたり何秒まで生成できますか?

モデルによって異なります。Lyria 3(Fastモデル)は最大30秒、Lyria 3 Pro(ProまたはThinkingモデルを選択)は最大約3分(技術仕様上は約184秒)の楽曲を生成できます。Geminiアプリでは、モデル選択の画面でどちらを使うか切り替えることができます。

生成した楽曲のダウンロードや共有はできますか?

できます。Geminiアプリで生成した楽曲は、ダウンロードして手元に保存したり、共有リンクを通じて友人に共有したりできます。また、各楽曲にはAIが生成したカバーアートも自動生成されるため、そのままSNSに投稿しやすい形式になっています。

ProducerAIとは何ですか?

ProducerAIはGoogleが最近買収した共同音楽制作ツールで、アーティスト・プロデューサー・ソングライターが創作プロセスを強化するために設計されたエージェント型の体験を提供します。Lyria 3 Proが統合されており、無料・有料問わずグローバルで利用可能です。

まとめ

「Geminiで長い曲を作れるの?」という問いへの答えは明確です。2026年3月25日以降、Lyria 3 Proを使えば最大3分の楽曲が生成できます。有料プランが必要ですが、モデルの選択一つで30秒から3分への切り替えが可能なうえ、イントロ・サビ・ブリッジといった楽曲構成まで細かく指定できるという破格の進化です。

音声クオリティはプロレベルの48kHzステレオ出力、法的に安全なトレーニングデータ、SynthIDによる透明性、そしてGoogleエコシステムとのシームレスな連携という強みを持ちながら、まだステム分離機能がない点や、Sunoほどの創造的なサプライズ感がない点は正直なデメリットとして認識しておく必要があります。

それでも、Geminiをすでに使っているなら追加コストゼロで試せるという最大のメリットがあります。著作権フリーのBGMを探す時間を削減して、自分だけのオリジナルサウンドを数分で生成する体験をぜひ一度試してみてください。プロンプトの書き方を磨けば磨くほど、出力のクオリティはどんどん上がっていきます。

コメント

タイトルとURLをコピーしました