「SunoAIでパンクロックっぽい曲を作ってみたのに、なんか違う……」「ポップスみたいな仕上がりになってしまった」そんな経験、ありませんか? 実はSunoAIでパンクロックらしい荒々しさや疾走感を再現するには、ちょっとしたプロンプトのコツが必要なんです。ただ「punk rock」と入力するだけでは、思い描いたあの衝動的なサウンドにはたどり着けません。
この記事では、2026年2月時点の最新バージョン情報やWarner Music Groupとのライセンス契約の動向も踏まえつつ、SunoAIでパンクロック風の楽曲を生み出すための実践的なプロンプト術を徹底解説します。初心者でもコピペですぐ試せるプロンプト実例から、メタタグを駆使した上級テクニックまで、この記事1本であなたの「頭の中のパンク」を形にできるはずです。
- SunoAIでパンクロック特有の疾走感と荒々しさを再現するプロンプトの書き方と具体例の紹介
- 2026年最新のv4.5対応メタタグ活用術やBPM指定テクニックなど7つの極意
- Warner Music提携後の商用利用ルール変更や権利関係の最新情報を反映した注意点
- そもそもSunoAIとは?2026年最新の状況を押さえよう
- パンクロックの「らしさ」を言語化しよう
- パンクロック向けプロンプト7つの極意
- コピペで使えるパンクロックプロンプト実例集
- パンクロック生成でよくある失敗と対処法
- Suno Studioでパンクロックをさらに磨き上げる
- Persona機能でパンクボーカルを「自分だけの声」に固定する方法
- パンクのサブジャンル別プロンプト早見表
- 「あと一歩」のクオリティを引き出すExtendとCoverの実戦テクニック
- 現場で本当に困る「歌詞とAIの噛み合わせ問題」を解決する
- クレジットを無駄にしない効率的な生成ワークフロー
- 他の人がやらない上級プロンプトテクニック3選
- パンクロックEP(ミニアルバム)を一貫したトーンで制作する方法
- 他のAI音楽ツールとの比較から見えるSunoの強みと弱み
- ぶっちゃけこうした方がいい!
- SunoAIでパンクロック風の曲を作りたいときによくある疑問
- まとめ
そもそもSunoAIとは?2026年最新の状況を押さえよう

音楽生成AIのイメージ
SunoAI(スノ)は、テキストを入力するだけでボーカル付きのオリジナル楽曲を自動生成できる音楽AIサービスです。アメリカのSuno,Inc.が開発しており、ブラウザ版とスマホアプリ版の両方で利用できます。日本語のプロンプトや歌詞にも対応しているので、英語が苦手な方でも気軽に始められるのが嬉しいポイントです。
2025年5月にリリースされたv4.5では、楽曲の表現力が大幅に進化しました。特にパンクロック好きにとって見逃せないのが、ジャンルの拡張対応です。パンクロックやジャズハウス、グレゴリオ聖歌といったニッチなジャンルへの対応が強化され、さらに複数ジャンルをマッシュアップする機能も追加されています。ボーカルの表現力もささやき声からシャウトまで幅広くなり、パンク特有の叫ぶような歌い方も以前より格段に再現しやすくなりました。
また、2026年に入ってからの大きなニュースとして、SunoとWarner Music Groupのライセンス提携があります。2025年11月に発表されたこの合意により、Sunoは2026年中にライセンス済みデータで学習した新モデルへ移行する予定です。2026年2月4日にはSunoの最高音楽責任者ポール・シンクレア氏が「音楽制作の未来はオープンスタジオであるべきだ」との見解を示し、Universal Music Groupが推進する「ウォールドガーデン(閉鎖型)」モデルとの間で業界内の議論が活発化しています。
料金プランと商用利用の注意点
Sunoには無料のBasicプラン、月額約10ドルのProプラン、月額約30ドルのPremierプランの3種類があります。無料プランでは1日約10曲を生成できますが、使えるモデルはv3.5に限定され、商用利用は一切できません。パンクロックの楽曲をYouTubeやストリーミングサービスで収益化したい場合は、必ずPro以上の有料プランに加入した状態で楽曲を生成する必要があります。
2026年1月のポリシー更新で特に重要なのは、「無料プランで作った曲は、後から有料プランに切り替えても商用利用権が遡って付与されない」という点です。さらに、有料プラン加入中に生成した楽曲には商用利用権が付与されるものの、従来あった「所有権はユーザーに帰属する」という文言が削除され、「Sunoが出力に対して最終的な責任を持つ」という表現に変更されています。パンクロック楽曲を本格的に配信するつもりなら、この権利関係の変化はしっかり把握しておきましょう。
パンクロックの「らしさ」を言語化しよう
プロンプトを書く前に、「パンクロックとは結局どんな音楽なのか」を自分の中で言語化しておくことが大切です。ここが曖昧だと、SunoAIに伝わる指示も曖昧になってしまいます。
パンクロックの核心は、速いテンポ、荒削りなギターサウンド、反骨精神あふれる歌詞、そしてDIY的な粗さにあります。1970年代にThe RamonesやSex Pistols、The Clashらが切り拓いたこのジャンルは、テクニックよりも衝動とエネルギーを重視するのが最大の特徴です。コード進行はシンプルで、ギターはパワーコードを中心にガシガシとダウンストロークで刻み、ドラムは2ビートや8ビートで疾走します。
ここで押さえておきたいのが、パンクロックにもサブジャンルが多数存在するということです。ポップパンク(Green Day的な明るさ)、ハードコアパンク(高速で攻撃的)、スカパンク(スカのリズムを融合)、ポストパンク(実験的で暗い雰囲気)など、それぞれ音楽的な特徴が異なります。SunoAIでどのタイプのパンクを作りたいのかを最初に決めておくと、プロンプトの精度がぐっと上がります。
パンクロック向けプロンプト7つの極意
ここからが本題です。SunoAIでパンクロックらしい楽曲を生成するために、筆者が何十曲も試行錯誤した末にたどり着いた7つのテクニックを紹介します。
極意1プロンプトは英語で書くのが鉄則
SunoAIは英語ベースのAIなので、Style of Music欄(スタイルプロンプト)は英語で記述するのが安定した結果を得るための基本です。日本語でも曲は生成できますが、「疾走感のあるパンクロック」と書くよりも「fast punk rock, aggressive, raw energy」と書いた方が、意図したサウンドに近づきやすくなります。一方、歌詞(Lyrics)は日本語で問題ありません。SunoのAIは日本語の発音にも対応しているので、日本語パンクも十分に作れます。
極意2ジャンル名は具体的なサブジャンルまで指定する
「punk rock」だけだと範囲が広すぎて、AIの解釈次第で仕上がりがブレます。たとえばGreen Day風のポップパンクが欲しいなら「pop punk」、The Clashのような初期パンクなら「77 punk, classic punk」、攻撃性を最大限に出したいなら「hardcore punk」と指定しましょう。サブジャンルを明示するだけで、出力の的中率が劇的に変わります。
極意3BPMを数値で指定してテンポを制御する
パンクロックの疾走感を決定づけるのがテンポです。SunoAIではBPM(1分あたりの拍数)を直接指定できます。パンクロックの場合、150〜180BPMあたりが王道の疾走感を生み出すレンジです。ハードコアパンクならさらに速い180〜220BPMも試す価値があります。逆にメロコア寄りのミドルテンポなら130〜150BPMが心地よいでしょう。プロンプトには「160 BPM」のように数値をそのまま入れるだけでOKです。
極意4ギター奏法と楽器構成を具体的に書く
パンクロックらしさの要は何といってもギターです。「distorted electric guitar(歪んだエレキギター)」「power chords(パワーコード)」「aggressive downstrokes(攻撃的なダウンストローク)」といったキーワードを入れると、AIがパンク特有のザクザクしたギターサウンドを生成しやすくなります。さらに「driving bass(突き進むベース)」「pounding drums(叩きつけるドラム)」を加えることで、リズム隊の迫力も増します。
極意5ボーカルスタイルを明確に指示する
パンクロックのボーカルは、洗練された歌唱とは対極にあります。プロンプトに「raw vocals(生々しいボーカル)」「shouting vocals(シャウトするボーカル)」「raspy male vocals(ハスキーな男性ボーカル)」などを指定しましょう。Suno v4.5以降では、メタタグを使って「」と書くことで、セクション単位でボーカルスタイルを切り替えることも可能です。
極意6雰囲気と感情を形容詞で重ねる
ジャンルや楽器だけでなく、楽曲全体のムードを伝える形容詞を加えるのも効果的です。パンクロックなら「rebellious(反骨的な)」「angry(怒りの)」「energetic(エネルギッシュな)」「raw(粗削りな)」「DIY ethos(DIY精神)」などがぴったりです。SunoAIのプロンプトでは4〜7個の要素を組み合わせるのが最適とされています。少なすぎると汎用的な出力になり、多すぎるとAIが混乱してどっちつかずの曲になりがちです。
極意7メタタグで曲の構成をコントロールする
メタタグとは、歌詞の中に角括弧で挿入する構成指示のことです。パンクロックの王道構成は「イントロ→Verse→Chorus→Verse→Chorus→Bridge→Chorus→Outro」ですが、メタタグを使えばこの流れをAIに明確に伝えられます。さらに、各セクションで楽器や雰囲気を変える指示も可能です。
たとえばギターソロを入れたい箇所には「」、静かなブレイクを作りたい箇所には「」と書けば、単調になりがちなAI生成曲にメリハリを持たせることができます。ただし、メタタグに情報を詰め込みすぎるとAIに無視されることがあるため、1つのタグにつき指示は2〜3個に抑えるのがコツです。
コピペで使えるパンクロックプロンプト実例集
ここからは、実際にSunoAIのStyle of Music欄にそのまま貼り付けて使えるプロンプト例を紹介します。それぞれ異なるサブジャンルやムードを想定しているので、自分のイメージに近いものをベースにアレンジしてみてください。
王道パンクロック(The Ramones風の疾走型)
Style of MusicFast punk rock, distorted power chords, aggressive downstrokes, pounding drums, raw male vocals, rebellious energy, 170 BPM
メタタグ付き歌詞の例
ルールなんか知らない 壊して進め
退屈な毎日をぶっ飛ばせ
叫べ もっと大きな声で
誰にも止められない衝動を
大人たちの言葉は 全部嘘だ
自分の足で走り出せ
ポップパンク(Green Day風の明るく切ないタイプ)
Style of MusicPop punk, catchy melodies, energetic male vocals, fast tempo, palm-muted guitar, upbeat yet emotional, 155 BPM
ハードコアパンク(攻撃性MAXの高速タイプ)
Style of MusicHardcore punk, fast tempos, shouting vocals, raw production, DIY ethos, aggressive bass, blast beats, 200 BPM
和風パンク(邦ロックとの融合型)
Style of MusicJapanese punk rock, J-rock influence, emotional male vocals, distorted guitar, driving rhythm, melodic chorus, 160 BPM
ポイントは、これらをそのまま使うだけでなく、自分の好みに合わせて要素を入れ替えたり追加したりすることです。「male vocals」を「female vocals」に変えたり、「rebellious energy」を「melancholic undertone」に変えるだけでも、まったく違う色のパンクが生まれます。SunoAIの公式ヘルプでも推奨されているとおり、1回の生成で理想の曲にたどり着くことは稀で、6回以上の試行錯誤が普通だとされています。気に入る曲が出るまで、プロンプトを微調整しながら何度も生成してみましょう。
パンクロック生成でよくある失敗と対処法
SunoAIでパンクロックを作ろうとしたとき、多くの人がぶつかる壁があります。ここでは代表的な失敗パターンとその解決策を紹介します。
テンポが遅くてパンクに聞こえない
ジャンルに「punk rock」と書いただけだと、AIが中途半端なテンポの曲を生成してしまうことがあります。必ずBPMを数値で指定してください。パンクらしい疾走感を出すには最低でも150BPM、できれば160〜180BPMを推奨します。
ギターの歪みが足りずクリーンな音になる
「guitar」とだけ書くとアコースティックギターやクリーントーンのエレキギターが選ばれることがあります。「distorted electric guitar」「heavy guitar riffs」「overdriven power chords」など、歪みを明示する表現を必ず加えましょう。
曲の構成が単調で盛り上がりに欠ける
メタタグを使わずに生成すると、AIが自動で構成を決めるため、起伏のない曲になりがちです。などのメタタグを活用して、曲にダイナミクスを持たせてください。特にパンクロックでは、Chorusでエネルギーを爆発させるメリハリが命です。
ボーカルが綺麗すぎてパンクっぽくない
SunoAIはデフォルトだと比較的整ったボーカルを生成する傾向があります。「raw vocals」「raspy」「shouting」「gritty」などの指定を追加し、必要に応じて歌詞内に「」「」のメタタグも併用しましょう。
Suno Studioでパンクロックをさらに磨き上げる
2025年9月に登場したSuno Studioは、生成した楽曲をDAW(デジタルオーディオワークステーション)のように細かく編集できるツールです。Premierプラン(月額約30ドル)で利用可能で、パンクロック楽曲のクオリティを一段階引き上げるのに非常に役立ちます。
Suno Studioの最大の魅力はステム分離機能です。生成された曲をボーカル、ギター、ベース、ドラムなどのパーツに自動分解し、それぞれの音量やパンニング(左右の定位)を個別に調整できます。たとえば「ギターの音量をもっと上げたい」「ボーカルを少し奥に引っ込めたい」といった細かい調整が、ブラウザ上で直感的に行えるのです。
さらに、気に入らないセクションだけを選んで再生成する「セクション再生成」機能もあります。「Verseは完璧なのにギターソロだけイマイチ」という場合に、曲全体を作り直す必要がありません。ステムをMIDIやオーディオファイルとしてエクスポートし、Logic ProやAbleton Liveなどの外部DAWでさらに加工することも可能です。
Persona機能でパンクボーカルを「自分だけの声」に固定する方法

音楽生成AIのイメージ
パンクロックをSunoAIで何曲も作っていると、ほぼ確実にぶつかるのが「曲ごとにボーカルの声が全然違う問題」です。1曲目はドスの効いた最高のシャウトだったのに、2曲目は妙に爽やかなポップスシンガーみたいな声が出てきて台無し……。これ、パンク系を作っている人なら誰しもが経験する「あるある」だと思います。
この問題を根本的に解決してくれるのが、Persona機能です。Personaとは、気に入った楽曲のボーカルの「声質・歌い方・エネルギー感」といったエッセンスを保存し、別の曲にも再利用できる機能です。使い方はシンプルで、理想的なボーカルが出た曲の右側にある「…」メニューから「Create」→「Make Persona」を選ぶだけ。名前をつけて保存すれば、次回から楽曲生成時にそのPersonaを指定するだけで、同じ声のテイストで新しい曲を作れます。
ここで大事なのは、Personaを作る元になる曲の選び方です。パンクロック用のPersonaを作りたいなら、ボーカルがしっかりシャウトしている曲、声に荒々しいテクスチャがある曲を選びましょう。バラードっぽい落ち着いた曲からPersonaを作ると、そのおとなしさがそのまま引き継がれてしまいます。つまり「最高のパンクボーカルが出た瞬間を逃さずPersona化する」のがコツです。何曲か試しに生成して、一番パンクらしい声質の曲をPersonaとして保存しておけば、それがあなた専用のパンクシンガーになるわけです。
もう一つの実践的なアドバイスとして、Personaを使うときはStyle of Musicの記述をシンプルにするということがあります。Personaはスタイル情報を自動でStyle of Music欄に反映する仕組みなので、そこにさらに大量のキーワードを詰め込むと、Personaとプロンプトがケンカしてどっちつかずな曲になります。Persona使用時は「punk rock, 170 BPM, aggressive energy」くらいのシンプルな補足にとどめるのが安定した結果を出す秘訣です。
パンクのサブジャンル別プロンプト早見表
パンクロックと一口に言っても、そのスタイルは驚くほど多岐にわたります。下の表は、代表的なパンクのサブジャンルごとに最適化されたプロンプトの構成要素をまとめたものです。自分の作りたいパンクのタイプを見つけて、そのまま組み合わせて使ってみてください。
| サブジャンル | Style of Music記述例 | 推奨BPM | 特徴的な要素 |
|---|---|---|---|
| クラシックパンク | Classic 77 punk, raw power chords, simple song structure, rebellious energy | 160〜175 | シンプルなコード進行と短い曲尺が特徴。余計な装飾を一切排除した原始的な衝動 |
| ポップパンク | Pop punk, catchy vocal melody, palm-muted guitar, upbeat yet emotional, anthemic chorus | 150〜170 | メロディアスなサビと青春の切なさ。歌いやすいボーカルライン |
| ハードコアパンク | Hardcore punk, blast beats, shouting vocals, raw production, DIY ethos, chaotic energy | 180〜220 | 極限まで速く、極限まで攻撃的。1〜2分で終わる短い曲も多い |
| スカパンク | Ska punk, upstroke guitar, brass section, walking bass, energetic male vocals, danceable | 150〜175 | 裏拍のギターカッティングとホーンセクションが融合した踊れるパンク |
| ポストパンク | Post-punk, dark atmosphere, angular guitar, driving bass, monotone vocals, cold synth | 120〜145 | 暗くて実験的。Joy DivisionやBauhausのような陰鬱さと知性 |
| メロディックパンク(メロコア) | Melodic punk, fast rhythm, harmonized vocals, emotional lyrics, driving drums, singalong chorus | 155〜180 | 疾走感とメロディの両立。コーラスワークが厚く、ライブ映えする構成 |
| エモ×パンク | Emo punk, emotional male vocals, dynamic shifts, quiet verse loud chorus, introspective lyrics | 130〜165 | 静と動の落差が激しい。内省的な歌詞と爆発するサビの対比 |
この表をベースに、前の記事で解説した「ギター奏法の具体的な指定」や「ボーカルスタイルの指示」を追加することで、より精度の高いプロンプトが組み立てられます。たとえばスカパンクを作りたい場合、表のプロンプトに「trumpet, trombone, offbeat rhythm」を追加すれば、ホーンセクションの存在感がぐっと増します。
「あと一歩」のクオリティを引き出すExtendとCoverの実戦テクニック
生成した曲が「8割くらいいいんだけど、もうちょっと長さが欲しい」「ギターソロの部分だけ別のアレンジにしたい」と感じる場面は、パンクロックを作っていると本当によく出てきます。ここで活躍するのがExtend機能とCover機能の二つです。
Extend機能は、既存の楽曲の末尾に新しいセクションを追加して曲を延長するものです。v4.5では最初から最大8分の楽曲を生成できるようになりましたが、たとえば3分のパンクソングの後に「Breakdown→最後のChorus→アウトロ」を追加したいような場合に重宝します。Extendを使う際のコツは、延長部分のスタイルプロンプトを元の曲と大きく変えないことです。あまりに違うキーワードを入れると、曲の途中でいきなり雰囲気が変わってしまい、統一感が失われます。元のプロンプトをベースに、追加したいセクションの指示だけ加えるのが自然に仕上げるポイントです。
Cover機能は、自分が作った楽曲を別のジャンルやスタイルでリアレンジできる機能です。これが意外とパンクロック制作に使えます。たとえば、最初にアコースティックなフォーク調でメロディラインだけをAIに作らせておき、そのメロディをCover機能でパンクロックにジャンル変換するというワークフローです。AIはメロディ生成が得意なので、まず綺麗なメロディを確保してから、それにパンクの荒々しさを後からかぶせるという逆転の発想です。この方法なら「パンクなのにメロディが印象的」という、かなりクオリティの高い楽曲に近づけます。
さらに、v4.5以降ではCoverとPersonaを組み合わせて使えるようになりました。つまり「お気に入りのパンクボーカルのPersona」を使いながら「フォークで作ったメロディをパンクにカバー」することが1回のオペレーションで実現できるのです。この組み合わせ技は、SunoAIのパンクロック制作における最強のワークフローの一つだと断言できます。
現場で本当に困る「歌詞とAIの噛み合わせ問題」を解決する
プロンプトの書き方は完璧なのに、なぜか歌詞がうまく曲に乗らない。これもパンクロックをSunoAIで作る人が頻繁に直面する壁です。特に日本語の歌詞でこの問題が起こりやすく、原因はいくつかのパターンに分類できます。
1行あたりの文字数が多すぎて曲に収まらない
パンクロックはテンポが速いので、1行に詰め込める歌詞の量は意外と少ないです。日本語で1行15文字を超えると、AIがフレーズを無理やり押し込もうとして、早口言葉のような不自然なボーカルになることがあります。パンクの歌詞は1行あたり8〜12文字程度にとどめ、短くて力強いフレーズを意識しましょう。「嘘だらけの世界を壊せ」「走れ、止まるな」くらいの短さがちょうどいい。言いたいことを凝縮する力こそ、パンクの歌詞の真骨頂です。
サビの歌詞にメタタグの指示が反映されない
メタタグをと書いたのに、AIが構成を無視してVerseの延長みたいに歌ってしまうケースがあります。これは歌詞の行数が全体的に多すぎるときに起こりやすい現象です。SunoAIは歌詞が長すぎると後半のメタタグを無視する傾向があるので、全体の歌詞量は800文字以下(日本語の場合)に抑えることを推奨します。パンクロックなら本来、歌詞は短ければ短いほどパンクらしいので、これは制約というよりむしろ好都合だと考えましょう。
日本語の発音が不自然に聞こえる
SunoAIは日本語に対応していますが、特定の文字の並びや長音で発音が崩れることがあります。実体験ベースで特に注意が必要なのは、「〜しょう」「〜ちょう」のような拗音の連続と、「ー」(長音記号)の連発です。解決策としては、歌詞を書く段階で実際に声に出して読んでみて、口が回りにくい部分は言い換えるという地道な作業が最も効果的です。また、どうしても発音が安定しない箇所はひらがなで書く方がAIの認識精度が上がります。
クレジットを無駄にしない効率的な生成ワークフロー
SunoAIは有料プランでもクレジット制で、Proプランなら月2,500クレジット(約500曲)、Premierプランなら月10,000クレジット(約2,000曲)という上限があります。パンクロックはシンプルなジャンルとはいえ、理想の曲が出るまで何度も生成を繰り返すのがAI音楽制作の常。クレジットの消費を意識した効率的なワークフローを身につけておくことは、長く楽しく制作を続けるために非常に重要です。
筆者がたどり着いた効率的な手順を紹介します。まず最初の2〜3回は歌詞を入れずにスタイルプロンプトだけで生成してください。この段階ではメロディ、リズム、全体の雰囲気を確認することだけが目的です。歌詞なしの方がAIは音楽的な構成に集中できるため、サウンド面の当たりを引きやすくなります。良いサウンドの曲が見つかったら、そのPersonaを保存し、次のステップでそのPersonaを使いながら歌詞付きの曲を生成します。
次に、歌詞を入れて生成する段階ではChorusの部分だけを先に仕上げる意識を持つのが効果的です。パンクロックにおいてサビは命です。サビがかっこよければ他は多少荒くても曲として成立します。逆にサビが弱い曲は、VerseやBridgeをどんなに作り込んでも魅力が出ません。Chorusの歌詞を最も力を入れて短く強く書き、そこを軸にVerse→Bridge→Outroを組み立てていきましょう。
そして、最終的な微調整にはSuno Studioを使います。ギターの音量をもう少し上げたい、ドラムのスネアの音がもっと前に出てほしい、といった「あとちょっと」の調整は、曲を丸ごと再生成するよりもStudioで手を加える方が圧倒的にクレジット効率が良いです。この「プロンプトで大枠を作り、Studioで仕上げる」という二段階の制作フローを意識するだけで、クレジット消費量は体感で半分以下に減ります。
他の人がやらない上級プロンプトテクニック3選
基本的なプロンプトの書き方を押さえたら、次はもう一段上のテクニックに挑戦してみましょう。ここで紹介する3つは、海外のSunoコミュニティで上級者が実際に使っているテクニックを、パンクロック制作向けにアレンジしたものです。
テクニック1感情のアークを設計する
パンクロックは最初から最後まで全力疾走するイメージがありますが、実は名曲ほどエネルギーの波があります。この波を意図的にプロンプトとメタタグで設計するのが「感情のアーク」テクニックです。具体的には、歌詞のメタタグに感情の指示を追加します。
実例プロンプト
街の灯りが嘘をつく
笑顔の裏に隠した牙
もう黙ってられない
叫べ! 全部ぶっ壊せ!
偽りの平和なんかいらない!
誰かが決めたルールの中
息もできないこの檻を
……静寂……
叫べ! 全部ぶっ壊せ!
このように、セクションごとにエネルギーの強弱を指示することで、単調さを回避して聴きごたえのある楽曲になります。特にで意図的に静寂を作り、で倍のエネルギーで爆発させる手法は、パンクの緩急をAIに再現させるのに非常に有効です。
テクニック2ネガティブプロンプト的な除外指示を使う
SunoAIには画像AIのような明示的なネガティブプロンプト機能はありませんが、「No」をつけた除外指示がスタイルプロンプト内で効くケースがあります。パンクロック制作で特に有用なのが以下の表現です。
Style of Music記述例Punk rock, distorted guitar, raw vocals, fast tempo, 170 BPM, no synths, no auto-tune, no clean production
「no synths」でシンセサイザーの音を排除し、「no auto-tune」でボーカルの機械的な補正を避け、「no clean production」で過度にポリッシュされた音質を回避します。パンクロックの命である「粗さ」をAIが勝手に整えてしまうのを防ぐために、この除外指示は地味ながら効果的です。ただし、Sunoの仕様上100%除外が保証されるわけではないので、あくまで傾向を制御する補助として使いましょう。
テクニック3v4.5+のAdd Vocals機能を逆活用する
2025年7月にリリースされたv4.5+(プラス)には、「Add Vocals」と「Add Instrumental」という機能が追加されています。Add Vocalsは、インストゥルメンタルのトラックにAIボーカルを後から乗せる機能です。これをパンクロック制作で逆に活用する方法があります。
手順としては、まずスタイルプロンプトに「instrumental punk rock, no vocals」と指定して、ボーカルなしのパンクのバッキングトラックだけを生成します。ギターリフ、ベースライン、ドラムパターンのサウンドに完全に満足してから、そのトラックにAdd Vocalsでパンクボーカルを後から乗せるという流れです。こうすることで、「楽器は完璧なのにボーカルがイマイチ」という理由で曲を丸ごとボツにする無駄がなくなります。ボーカルとバッキングを分離して作り込むこの方法は、クレジット節約の面でも非常に合理的です。
パンクロックEP(ミニアルバム)を一貫したトーンで制作する方法
1曲だけでなく、4〜5曲まとめたEP(ミニアルバム)をSunoAIで作りたいという人も増えています。しかし複数曲を作ると、曲ごとに音の質感やボーカルの声がバラバラになって「アルバムとしての統一感がない」という問題が起こります。
これを解決するための具体的なワークフローを紹介します。まず1曲目を徹底的に作り込み、そのボーカルと音の方向性に完全に納得した段階でPersonaを作成します。これがEP全体の「アーティスト像」になります。次に、EP用のテンプレートプロンプトを作ります。たとえば「punk rock, distorted guitar, driving rhythm, raw production, 〇〇 BPM」という基本形を決めておき、曲ごとにBPMや形容詞の一部だけを差し替える形にするのです。
全曲で同じPersonaを使い、テンプレートプロンプトの骨格を共通にすることで、アルバム全体に貫かれる「このバンドの音」という一貫性が生まれます。実際のバンドだって、同じメンバーが同じスタジオで録音するからこそ統一感が出るわけで、SunoAIでも同じ発想をPersonaとテンプレートで再現するわけです。
さらに仕上げとして、全曲をSuno Studioでステム分離し、EQ(イコライザー)の傾向を揃える作業を行うとプロっぽさが一気に増します。パンクロックなら、中高域をやや持ち上げてギターの攻撃性を強調し、低域はタイトに締めるのが定番です。この音質調整を全曲に共通で適用することで、「このEPはちゃんと一つの作品として設計されている」という説得力が出ます。
他のAI音楽ツールとの比較から見えるSunoの強みと弱み
パンクロック制作という目的に限定した場合、SunoAIだけが選択肢ではありません。競合のUdio、そしてStable Audioなど他のAI音楽ツールも存在します。それぞれの特性を理解しておくと、自分のワークフローに最適なツール選びができます。
Sunoの最大の強みはボーカル生成の品質と多言語対応です。日本語の歌詞を自然に歌わせたい場合、現状ではSunoが最も安定しています。また、Persona機能による声質の再利用や、Suno StudioによるDAW的な後編集ができる点も、パンクロックのような楽器編成がシンプルなジャンルでは大きなアドバンテージです。
一方、Udioは音質面での評価が高く、特にギターの歪みやドラムのアタック感など、パンクロックに重要な「楽器の生々しさ」ではSunoより上回るケースがあるという意見が海外コミュニティでは見られます。ただし2026年現在、UdioはUniversal MusicやWarner Musicとのライセンス契約により「ウォールドガーデン」モデルを採用しており、生成した楽曲をプラットフォーム外に持ち出せないという大きな制限があります。つまり、Udioで作ったパンクロックをSpotifyで配信したりYouTubeのBGMに使ったりすることは現時点ではできません。
配信や商用利用を前提にパンクロック曲を制作するなら、Sunoの方が現実的な選択肢であることは間違いありません。逆に、純粋に個人で楽しむだけなら両方試してみて好みの音が出る方を選ぶのも一つの手です。
ぶっちゃけこうした方がいい!
ここまで色々と解説してきたけど、正直なところを言います。パンクロックをSunoAIで作るときに一番大事なのは、プロンプトを完璧にすることじゃなくて「数を打つ仕組み」を先に作ることです。
どういうことかというと、パンクロックって本来、完璧じゃなくていい音楽なんですよ。Sex Pistolsだってギター下手だったし、Ramonesだってコード3つで名曲を生み出した。パンクの本質は「衝動を形にする速度」にあるわけで、1曲のプロンプトを30分かけて練り上げるよりも、10分で5曲生成して一番グッときたやつを磨く方が、結果的にパンクらしい曲にたどり着けます。
だから個人的に推奨するのは、この3ステップのサイクルをとにかく高速で回すことです。第1ステップとして、まず歌詞なし・スタイルプロンプトだけで3〜5曲一気に生成する。第2ステップとして、その中で一番「おっ」と思ったサウンドの曲をPersona化する。第3ステップとして、そのPersonaに歌詞を乗せて本命の曲を作る。この流れを1回まわすのに15〜20分くらいしかかからないし、クレジットの消費も最小限に抑えられます。
あと、これは声を大にして言いたいんだけど、歌詞は自分で書いた方がいい。SunoのReMi機能に歌詞を自動生成させることもできるけど、パンクの歌詞って「何を叫びたいか」がすべてなんです。AIに作らせた歌詞は上手いけど毒がない。パンクに必要なのは上手さじゃなくて、あなた自身の中にある怒りとか違和感とか、言葉にしにくいモヤモヤをそのまま短いフレーズにぶつけること。「嘘つきどもに中指立てろ」「退屈な明日なんか来なくていい」みたいな、あなたの内側から出た言葉だけが本物のパンクになります。しかも著作権の観点からも、自分で書いた歌詞は「人間の創作物」として認められやすいので、法的にも自分を守れます。
技術的な最適解を追い求めるのも大事だけど、パンクの本質は「うまくやろう」としないところにあります。プロンプトが完璧じゃなくても、BPMが理論値とずれていても、AIが変な解釈をしても、その「予期しないズレ」がむしろパンクロックの味になることが結構あるんです。SunoAIはあくまで楽器。弾き方を覚えたら、あとは自分の衝動に従ってガムシャラにかき鳴らすだけ。それがAI時代のパンクの作り方だと、ぶっちゃけ思っています。
SunoAIでパンクロック風の曲を作りたいときによくある疑問
日本語の歌詞でもパンクロックらしい曲は作れますか?
はい、十分に作れます。Style of Music欄は英語で記述し、歌詞の部分だけ日本語で入力するのがベストな方法です。SunoAIは日本語の発音にも対応しており、v4.5以降はボーカルの表現力も向上しているため、日本語パンクロックもかなり自然な仕上がりになります。邦ロックのエッセンスを入れたい場合は、スタイルプロンプトに「J-rock influence」を追加するとよいでしょう。
無料プランでもパンクロックの曲は作れますか?
無料のBasicプランでも曲の生成自体は可能です。ただし、使えるモデルはv3.5に限定されるため、v4.5と比較するとボーカルの表現力やプロンプトの反映精度にやや差が出ます。また、無料プランで生成した曲は個人利用に限定され、SNSやYouTubeでの収益化はできません。まずは無料プランで試してみて、本格的に取り組みたくなったらProプランへのアップグレードを検討するのがおすすめです。
生成した曲をSpotifyやApple Musicで配信できますか?
ProまたはPremierプランに加入中に生成した楽曲であれば、ストリーミングサービスへの配信やシンク(映像との同期利用)など、幅広い商用利用が認められています。ただし2026年のポリシー変更により、楽曲の「所有権」に関する表現が従来より慎重になっています。配信する際は、DistroKidやTuneCoreなどのディストリビューターが求める条件も確認しておくと安心です。自作の歌詞を使うことで、人間の創作的関与を明確にできるため、著作権面でもより有利になります。
プロンプトに具体的なバンド名を入れても大丈夫ですか?
SunoAIの利用規約上、特定のアーティスト名をプロンプトに含めることは推奨されていません。既存アーティストに酷似した楽曲が生成された場合、著作権侵害のリスクが生じる可能性があります。バンド名の代わりに、そのバンドの音楽的特徴を具体的な形容詞で表現するのが安全です。たとえば「Ramones風」と書く代わりに、「fast 2-beat punk, simple power chords, catchy vocal melody, 170 BPM」と分解して記述しましょう。
まとめ
SunoAIでパンクロック風の曲を作るには、ただ「パンクロック」と入力するだけでは不十分です。テンポ、ギターの歪み、ボーカルスタイル、楽曲構成など、パンクロックを構成する要素を一つひとつプロンプトに落とし込むことが成功の鍵になります。この記事で紹介した7つの極意とコピペ可能なプロンプト実例を活用すれば、初心者でもパンクロックらしい疾走感と荒々しさを持った楽曲を生み出せるはずです。
2026年はSunoAIにとって大きな転換期です。Warner Musicとのライセンス提携、権利ポリシーの見直し、そしてSuno Studioの進化など、音楽AIを取り巻く環境は急速に変わっています。だからこそ、今のうちにプロンプトの書き方をしっかり身につけておくことが、これからのAI音楽制作で一歩先を行くための最大の武器になります。さあ、あなたの中にある反逆の衝動を、SunoAIでぶちまけてみましょう。


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