AIを使っているとき、知らず知らずのうちにあなたの大切な情報が漏れてしまう可能性があることをご存知でしょうか?2025年8月、ChatGPTにおける重大なセキュリティ問題が発覚しました。ユーザーが不注意で公開した会話内容が検索エンジンを通じて誰でも閲覧可能になっていたという衝撃的な事実。個人情報や機密情報が簡単に漏れ、企業や個人に深刻な影響を与える可能性があるこの問題について、徹底的に解説します。
ChatGPT問題発見検索エンジンに公開された個人情報

AIのイメージ
2025年8月、ChatGPTのユーザー会話がGoogleやBingなどの検索エンジンを通じて公開されていることが判明しました。この問題は、ChatGPTの「共有機能」に関わる設定ミスが原因で発生したもので、ユーザーが不注意で会話内容を検索エンジンにインデックスされる設定にしたことが原因です。特に、精神的な悩みや依存症、パスワードを含むコードスニペットなど、非常にセンシティブな情報が検索結果に現れていました。
Google Dorkingによる発見
検索エンジンの高度なクエリ「Google Dorking」を用いることで、誰でもこの情報にアクセスできてしまったことが判明しました。「site\:chatgpt.com/share」などの演算子を使うことで、ChatGPT上で共有された会話が、簡単に5000件以上も見つかる状況に。こうした情報漏洩は、ユーザーが意図せず行った設定ミスにより発生したもので、非常に危険なリスクを孕んでいます。
個人情報と機密情報の漏洩
問題の会話には、日常的な雑談だけでなく、個人の精神的な悩みやトラウマ、依存症克服の話、さらには企業のソースコードや機密情報、パスワードが記載されたコードスニペットも含まれていました。これらがインターネット上で簡単にアクセスできる状態になると、個人や企業にとって致命的なリスクとなりかねません。
「Make this chat discoverable」の設定とそのリスク
ChatGPTには、ユーザーが任意で会話をURL形式で共有できる「Share」機能があります。この機能には、「Make this chat discoverable」というオプションがあり、これを有効にすると、検索エンジンがその会話内容をインデックスし、誰でも検索できる状態にしてしまうのです。この設定は手動で有効化する必要がありましたが、多くのユーザーはそのリスクに気づかずに設定してしまった可能性があります。
設定変更とその後の対策
OpenAIは、2025年8月1日に「Make this chat discoverable」機能の廃止を正式に発表しました。この機能は一時的に試験的に導入されていたもので、意図しない情報漏洩のリスクが高すぎると判断されました。これにより、ユーザーは安心してサービスを利用できるようになりますが、それでもこの問題がどれほど深刻であったかを考えると、今後のAIサービスにはより厳格なセキュリティ対策が求められます。
ChatGPT問題発見に関する疑問解決
この問題を受けて、多くのユーザーが疑問に感じるであろうポイントに答えていきます。
Q1: ChatGPTの会話はどこまで公開される可能性があるのか?
公開される範囲は、ユーザーが「Make this chat discoverable」機能を有効化している場合のみです。設定を無効にすれば、会話は検索エンジンにインデックスされることはありません。しかし、以前に設定を有効にしてしまった場合、その会話がインデックスされる可能性はあります。
Q2: どの情報が漏洩していたのか?
漏洩した情報には、個人の精神的な悩みや依存症、企業のソースコード、パスワードや個人情報が含まれていました。これらは非常に機密性の高い情報であり、漏洩が発覚した時点で大きな問題となります。
Q3: 同様の問題を避けるためにはどうすればよいか?
ChatGPTやその他のAIツールを使用する際は、会話の公開設定を必ず確認し、意図しない情報漏洩を防ぐために慎重に設定を行うことが重要です。また、共有した会話に含まれる情報が機密性の高いものでないか再確認し、個人情報や機密情報を入力しないことが最も効果的な対策です。
まとめ
ChatGPTの「共有機能」の設定ミスにより、非常にセンシティブな情報がインターネット上で公開される事態が発生しました。検索エンジンを使えば誰でもアクセスできてしまうという問題は、AIサービスのセキュリティ対策が不十分だったことを浮き彫りにしています。今後は、ユーザー自身が設定を再確認し、情報漏洩を防ぐための意識を高めることが求められます。
AIツールを使う上でのセキュリティ対策は必須です。自分の情報を守るためには、まずは「公開設定」を慎重にチェックし、不要なリスクを回避するよう心がけましょう。
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