AIを使ったアプリ開発の未来に対して、興味や疑問を感じている方も多いのではないでしょうか。特に「ノーコード開発」「AI開発」というトピックが広がる中、実際に「自分がコードを書く必要なく、アプリが完成するのか?」と疑問に思っている方も多いはずです。この記事では、Google Gemini APIを使って設計書を生成し、Claude Codeでアプリを作成した実際の体験を元に、AIと人間の協業がどれほど現実的か、そしてその可能性を深掘りしていきます。
AIが変えるアプリ開発の常識

AIのイメージ
最近、AIが開発の世界に革命を起こしています。特に注目を浴びているのが「ノーコード開発」です。これまでプログラミングが必須だったアプリ開発において、AIを駆使することで、プログラミングコードを書くことなくアプリを作成できる可能性が広がっています。私自身も、Googleの「Gemini API」と、Claude CodeというコーディングAIを使用して、この新しいアプローチに挑戦してみました。
AIの力で設計書を作成する方法
まず最初に取り組んだのは、アプリ開発に欠かせない「設計書」の作成でした。設計書といえば、多くのエンジニアが重い責任を感じながらも手間をかけて作成するもの。しかし、AIに設計書の作成を任せることで、手間を大幅に削減できる可能性が見えてきました。
AIに「何を作りたいのか」を伝え、要件定義を出力してもらいます。そしてその後、Google Geminiを使って外部仕様書、詳細仕様書、画面仕様書、試験仕様書まで一気に生成してもらいました。その結果、わずか10分で、完璧に整った設計書が完成。通常であれば数日かかる作業が、AIの力によって短時間で終了したのです。
実際に作ったアプリとその品質
次に、設計書を基に実際のアプリ開発に取り組みました。今回選んだアプリケーションは、Spotify APIを活用してプレイリスト管理機能を持つWebアプリです。私がコードを書くことなく、AIが自動的にプログラムを生成し、最初から最後まで機能を実装してくれました。
驚くべきAIのパフォーマンス
開発環境はDockerを使用し、VSCodeのdevcontainer機能を活用しました。これにより、どんなマシンでも環境を再現することができ、すぐに開発に取り掛かれる状態にしました。実際にClaude Codeに指示を出しながら開発した結果、手戻りなしでほぼ完璧にアプリが完成。驚くべきはその速さと正確さです。設計書を元に指示を出すだけで、ほぼ要求通りのアプリが出来上がったのです。
実際の作業時間とコスト
このアプリの開発には約3日間を要しました。AIと協力して行った作業の総時間は4時間未満で、開発者として手を動かす部分は非常に少なく、シンプルな指示だけで機能が完成しました。コスト面では、AIの有料プラン(Maxプラン)を使用したため、約$81の費用がかかりましたが、この費用で得られたアプリの品質と効率性を考えると、非常にコストパフォーマンスが高いと言えます。
Google Gemini API設計書に関する疑問解決
AIに設計書を作成させるという手法が新しいと感じる方も多いでしょう。実際にどのように進めていけばよいか、疑問に思う点もあるかと思います。
設計書はAIにどこまで頼れるか?
設計書に関しては、AIの力を借りることで大幅に効率化が可能です。ただし、注意が必要なのは、AIが出力する設計書が必ずしも完全に最適なものではない点です。AIはあくまで与えられた情報を基に設計書を作成するため、最初に提供する要件定義の質が結果に大きく影響します。そのため、設計書を作成する際にはしっかりとした要件を伝えることが重要です。
非エンジニアでもアプリ開発は可能か?
「非エンジニアでもAIを使えばアプリを作れるのか?」という疑問についてですが、条件さえ整えば、非エンジニアでもAIの力を借りてアプリを作成することは可能です。具体的には、まずアプリの目的や機能を整理し、それをAIに伝えることができれば、あとはAIが自動的に開発を進めてくれます。実際に私が経験したように、専門的な知識がなくても、設計書とAIによる支援があれば、高品質なアプリが作れることが証明されました。
まとめ
AIを活用したアプリ開発は、もはや夢物語ではありません。Google Gemini APIとClaude Codeを活用すれば、コードを書くことなく、高品質なアプリを短期間で作成することができます。重要なのは、AIに伝える要件定義と、しっかりとした設計を最初に作成することです。非エンジニアでも、条件さえ整えばアプリ開発が可能であり、今後ますますAIと協力することで開発は効率化され、さらなる進化を遂げるでしょう。
今後は、AIへの指示の仕方や設計書の質を改善していくことで、さらに効率的にアプリを開発することができると確信しています。
コメント